こんにちは!DevBrandingのellyです。
4月16日に開催されたfreee初テックカンファレンス freee 技術の日にご参加・ご視聴いただいたみなさま、誠にありがとうございました!
この記事では、開催までのDevBrandingチームの活動や改善点などをまとめたいと思います。これからカンファレンスや自社での技術イベントをやってみたいという方にとって参考になるように、粒度はかなり細かめに書いていきます。

- freeeのDevBrandingチーム
- 2022年5月
- 2022年9月
- 2022年11月
- 2022年12月
- 2023年1月
- 2023年2月
- 2023年3月
- 2023年4月
- 振り返り、次回に向けた改善点
- 最後に
- おまけ
freeeのDevBrandingチーム
freeeのDevBrandingチームは、2019年3月に発足して以来、この技術ブログやfreee Tech Night、イベント登壇などを通して、技術の知見や開発者の雰囲気を発信し続けています。
現在は約10名ほどが常時活動しているような状況です。チームといっても組織図上にDevBrandingチームという組織があるわけではなく、有志で技術発信に興味があるメンバーが集って活動しています。

ちなみに私自身はもともと人材系の営業企画や事業企画などをやってきた人間で、エンジニア経験は1ミリもなく”ブランディング”も完全なるド素人なのですが、まさかのDevBranding専任という形で2年ほど前にfreeeに入社しました。(なので私だけは有志ではなく本業です)
開発業務が繁忙な時期にも安定的に発信したり、工数がかかる大掛かりな施策にも着手できるように専任を作ったという背景だと理解しています。
そんな私がDevBrandingのオーナーとして活動し、テックカンファレンスもぎりぎり何とか乗り切れるくらいには機能できているのは、そんな私を快く受け入れてくれて、何より楽しんでこの活動に取り組む、圧倒的な個性とアイディアを持った有志メンバーがいるからです。
エンジニアと採用広報・技術広報の協業みたいなところは各社で悩まれている方が多い気がするので、ぜひ別の機会にでも意見交換したいです。
では、ここからが本題で、freee 技術の日 開催に至るまでの活動について振り返っていきたいと思います。
2022年5月
予算確保
時は1年ほど遡ります。freeeの期末は6月で、毎年その時期が翌期の予算設計のタイミングでもあります。
DevBrandingチームではスポンサー窓口や登壇のサポート、ブログ運営などの活動をしていますが、特に直近では力を入れており、安定的に技術発信できる状態になっていました。
認知や採用への効果も確実に見えてきて、会社にとってもDevBrandingは重要な施策のひとつになってきていました。具体的な活動については先日公開した記事4/16(日)freee初テックカンファレンス「freee 技術の日」を開催します! - freee Developers Hubでも少し触れています。
とはいえ、各社さんと比べるとまだまだできていないことがたくさんあるフェーズで、DevBrandingが次のステージにステップアップするために、一つの通過点としてテックカンファレンスを開催したいと考えました。
初めてのことなのでコストの肌感も全くなく、freeeの過去のイベント事例やテック系イベント開催経験がある方の意見を参考にして、必要最低限で予算に組み込みました。
2022年9月
運営コアメンバーキックオフ
DevBrandingチームではweeklyで30min、月に1度Monthly Deep Diveとして1h程度の会議体を設けています。weeklyでは定例的な活動の確認、Monthly Deep Diveでは、いつかやってみたいことをブレストするような時間をとっています。
そのMonthly Deep Diveの中で、テックカンファレンス開催に向けて実際に取り組みを開始すると宣言していたことが議事録に残っていました。
開催場所の決定
カンファレンスを開催するとなったときに、真っ先に決める必要があるのが開催場所だと思います。これによってコストや開催時期が大幅に変わってくるためです。
freeeは当時五反田から大崎に移転したばかりで、新オフィスには幸いにもセッション可能なステージや配信設備も十分に整っており、せっかくこんな恵まれた環境があるのだから、今回はこのオフィスを最大限活用してやってみよう!ということを決めました。
そして、夢は大きく!ということで、オフライン・オンラインのハイブリッド開催、複数trackでのセッション実施を目指しました。
2022年11月
協力会社への依頼
自分たちのオフィスでの開催で、freee Tech Nightでの配信実績もあったものの、オフラインで来場者を数百名迎え、複数trackでのセッション、Live配信、山のような制作物・・・となると、自分たちの力だけでディレクションするのはさすがに無理だろうと判断しました。
そこで普段からfreeeの全社イベントの企画運営に関わってくれていて、freeeの雰囲気やカルチャーについてもよく理解してくれているパートナーさんに協力を仰ぐことにしました。
freeeで主催しているユーザー向けのイベント事例も非常に参考になりました。担当している社員から、イベントの規模、運営体制、工数、予算、投資対効果、来場者から評判の良いコンテンツ、協力会社さんとのやりとりで注意すべき点、社内で事前に連絡をとっておいたほうが良い部署などなど、社内で得られるだけの情報を得ました。
目標設計
定量的な目標として、オフライン参加者数・Live配信視聴者数、connpassの登録者数などを定めました。定量的な目標があることで打つ施策のアイディアに幅が出たり、振り返りにも活きるので、未知数なところが多分にありつつも、他社事例を参考にしながら事前に決めておくとよいと思います。
また、「freee社員(以降freeers)自身のインターナルなモチベーションを醸成する」というのをイベントの大目的の一つに定めたというのもこだわった点です。
社外からの認知やイメージの向上はもちろんブランディングにおける大目的ですが、それは意図して作るものではないし作ることができないと思っています。
freeers自身が自分たちの開発に価値を感じ、誇りをもってワクワク働いていることが一番のブランディングになると考えているので、だからこそfreeersがこのイベントに登壇したり参加したりすることで、「freeeにいてよかったな」と思ってもらえるような場にしたいと考えました。
コンセプト設計
定量的な目標はもちろん、イベントを成功させるために一番重要だと感じたのはやはりコンセプトです。来てくれたお客さんに何を届けたいのか、他社との違い・独自性は何なのか、一言でまとめるとこのイベントのキーワードは何か。
このあたりをすり合わせておくことによって、その後のコンテンツの企画や会場の雰囲気づくりに役立ち、優先順位が明確になることで最悪これは捨てようという判断も非常にやりやすくなります。
freeeでは、これまでいわゆる「技術」の発信に力を入れていたこともあり、一定の技術力があるイメージをお持ちの方も多いのではないかと思います。
一方で、ドメインが複雑そう、固そうというイメージを持っている方や、実際のところfreeeってどんな開発をしているのかよく知らない、どんな人が働いているのか分からないという方も多くいらっしゃり、そこを変えていきたいという強い気持ちがありました。
そのため、今回は技術というHowの部分はもちろんのこと、この技術を用いてどんな社会を作ろうとしているのか、freeeを開発することの価値・やりがいは何なのか、freeeでは実際どんな人が働いているのか、開発組織の雰囲気やカルチャーってどんな感じなのか、そういったこと届ける場にしたいと考えました。
続いて、独自性の部分です。技術セッションだけではなく、事業の特性を活かしたfreeeだからこその体験や、遊び心を忘れないfreeeのカルチャーを存分に感じてもらえるようなコンテンツを、このテックカンファレンスの場に用意することにしました。
そしてこのイベントを表す共通言語として、「アミューズメント」「かっこよすぎない」「文化祭」「手作り感」といったキーワードを出していきました。
制作物やコンテンツのブレスト
LP、スライド、ポスター、パンフレット、イベントパス、運営Tシャツ...などなど必要な制作物は山ほどあるのですが、制作リードタイムが一番長いのはノベルティでした。
もらってすぐポイっとゴミ箱に行ってしまうのは運営側としてはとても悲しいので、どうせなら日常で使ってもらえるものがいいよね、でも他とかぶらなくて遊び心があるものがいいよねというところで、結局入稿ギリギリまで悩むことになりました。

同時に、freeeでしかできない体験のアイディア出しをしました。
freeeらしさをダイレクトに感じられる、プロダクト体験、税理士相談、freeeユーザーさんによる物品販売などが実際に採用されました。
ymrlさんの「書道を貼ったりしたい」という思いつきの発言には、異様にみんなが食い付き、なぜか最後まで生き残りました。ここは後述します。


没になった案をあえて共有しておきます。
DS(CEO)とYJ(CTO)で会社設立時のコント
- コントは寒そうということで没
劇
- ニーズと出演者が不明なので没
キモイコードを自慢しあう
- 楽しそうだけど具体的な案にならなかったので没
夏フェスみたいなDJブース
- 自分たちにはおしゃれすぎるので没
脱出ゲーム
- 脱出できないとお客さんが一生セッション聞けないので没
2022年12月
イベントタイトルの決定
DevBrandingチームでイベントタイトルの大喜利大会を開催しました。最終的にはダイレクトに何をやるかが伝わりやすく、かつ他のカンファレンスとイメージが被らないということで"freee 技術の日"を採用しましたが、検討していた案としてはこういったものがありました。
freee Tech Day
- the テックカンファレンスという感じ。ただちょっと普通すぎるかということで没
freee Tech Fes
- 自分たちにはおしゃれすぎるということで没
フリー技術文化祭
- この方向性もけっこう濃厚だった、けど文化祭に「?」となる可能性があるのでやめた
つばめ職人文化祭
- 会社名が入っておらず何のイベントかも分かりづらいので没
手作業の極み
- 手作り感を表したかったんだろうけどよく分からないので没
玉手箱
- もはや何か分からないので没
ここまで読んでくれた方はお分かりいただけたかと思いますが、DevBrandingのミーティングは常にアイディアの宝庫です。一方で盛り上がりすぎてすぐに脇道にそれてしまうのが大きな悩みです。(笑)
2023年1月
開催日程の決定
年が明けると一気に現実感が増し、いよいよがっつりと企画をスタートしたのですが、オフィス開催だからと安心していたのか、肝心な日程が確定していませんでした。
オフィス開催だと、曜日は結構悩ましいところでした。最近のテックイベントは平日開催のところも多く、平日のほうが参加しやすいのではという説もあったのですが、オフィスだと平日は当然業務で全フロア使用しているため、設営やテクニカルリハーサルを考えると社内調整がかなり大変です。
テクニカルリハーサルには少なくとも半日、設営には丸1日かかることが想定されました。そこで、余裕をもって土曜日を準備の日とし、日曜日をイベント開催日とすることにしました。
ゲスト登壇の打診
この頃、デザイナーのmagiさんやymrlさんが執筆に携わった著書「Webアプリケーションアクセシビリティ──今日から始める現場からの改善」 の出版が決まりました。
だったらfreee 技術の日でこの本を書いた思いや各社の取り組みについてセッションしたらどうか?ということで、一緒に執筆をしたサイボウズ株式会社 デザインテクノロジストの小林さん、株式会社SmartHR アクセシビリティスペシャリストのmasuPさんにお声がけしたところ、快く引き受けてくださり、著者4人全員揃った大変豪華なセッションが実現することになりました。

この当時は社内に登壇希望者がどれだけいるのか、自分たちの集客力がどんなものなのか全くの未知数だったため、freeersだけでなく外部から多数ゲストを呼んでセッションしてもらうことを想定していました。
コンセプトとキービジュアルの決定
パートナーさんからキービジュアルとコンセプト文章の提案をもらいました。
キービジュアルは人々がコードを持ち運んで、freeeのシンボルであるツバメを手作りしている様子を表しています。このキービジュアルは「かわいい」「この発想はなかった」と開発メンバー以外からもとても好評でした。

コンセプト文章内の「実は、freeeづくりはこんなにも面白い。」というワードは、あーでもない、こーでもない、頻繁に脇道にそれながらも話し続ける私たちの議論を暖かく見守り、ずばりパートナーさんが言いたいことをまとめてくれたワードです。この時は痺れました。
エンジニアリング、プロダクトマネジメント、デザイン、QA…freeeをつくっている、あらゆる技術たち。
freee 技術の日は、私たちの技術を知り、学び、感じてもらう一日です。
会計、人事労務、申告、販売。私たちは日々、スモールビジネスの価値と葛藤に「技術」で向き合っている。
どうしてfreeeはfreeeをつくるのか?どうやってつくるのか?誰とつくるのか?そんな“?”をこのイベントで解読していきたいと思っています。
実は、freeeづくりはこんなにも面白い。
この日、freeeの「技術」が解き明かされます。
社内への告知と協力依頼
ここまではDevBrandingチームの極秘(?)プロジェクトとして動かしていたのですが、月に1回開催しているエンジニアAll Handsという社内イベントで、社内のエンジニアに初めてこのイベント開催について告知をしました。
正直エンジニアのみんなが乗ってくれるのか、どんな反応をするのかかなり不安だったのですが、「うおおお」「すごい」「キャッチコピーいけてる!」「かっこいい」「びっくりしてクッションを落とした」と非常にポジティブな反応が返ってきました。
このときに登壇者と運営協力者も募集しました。20セッションくらいは少なくとも欲しい、運営はブースや誘導人員なども考慮すると50名くらいは必要かな・・と事前に見積もっていたのですが、なんと数日で登壇者約30名、運営協力には約70名が手を挙げてくれました・・・!
なんてイイ人達なんだ、なんてイイ会社なんだ!!!!!と心の底から思いました。
また、今回はコンセプトにも入れているように、エンジニアリングだけではなくプロダクトマネジメント、デザインなどさまざまな技術について発信をする日としたいという思いがありました。
PdM,Biz,UX,Engといったさまざまなファンクションがどのように協働しているのか、社内連携のリアルな雰囲気も伝えたかったので、エンジニア以外のファンクションの方にも登壇依頼をしました。

エンジニア向けのイベントなのでは?と断られるかな・・・と不安があったのですが、ここでも「面白そうですね、とりあえず参加してみます」「開発組織が盛り上がるのであればぜひ協力したいです」「ちょうどこういうことを考えててよい機会なので宣伝してもいいですか?」と二つ返事で快諾してくれました。
なんてイイ人達なんだ!!!!ここまでくると逆に怖い!!!!(笑)と思ったのと、大袈裟かもしれませんがちょっと真面目に、組織とか職種とかは関係なく、社会にマジ価値を届けるために集っている集団であることを実感する体験でした。
イベント当日にも、来場者から「どうやったらこんなにエンジニアが協力してくれるんですか?」と質問をいただいたりしたのですが、日頃から社外発信の旗振り、発信者本人のサポートをコツコツ続けてきたことで、社外発信することの価値や楽しさを感じているメンバーが増えていたり、DevBrandingチームとの信頼関係が作れていたというのもあると思います。
なにより「なんか楽しそうだからとりあえず参加しておく」みたいなフットワークの軽さ、ムーブメントを大事にするfreeeのカルチャーの現れなんだろうなと感じています。
最終的には40名が登壇、92名が運営に協力してくれるという、当初は想定していなかった壮大なプロジェクトとなりました。
2023年2月
LP制作
イベントの1ヶ月半前にざっくりとした概要を掲載したティザーLPを公開し、2週間前に全セッション情報が入ったメインLPを公開するというスケジュールで進めました。このタイムスケジュールだと、2本のLP制作を同時進行で進めていくようなスケジュールになります。
結果的にどちらのLPも無事スケジュール通り公開できたのですが、なんせこだわり派の人間が多いメンバーなので、何度も文言やデザインの修正・チェックを繰り返すことになり、時間に追われて落ち着かない毎日となりました。
ノベルティの決定
長いものだと入稿から納品まで1ヶ月半くらいかかるものもあったので、このタイミングでアイテムとデザインのfixが必要でした。
ステッカーやトートバッグ、メモパッド、パズルキーホルダーなど来場者全員にお渡しするノベルティに加えて、抽選会で当たった人だけがもらえる限定グッズも用意しました。
抽選キャンペーンでは、freeeのブランドチームが制作・販売しているタンブラーやエプロンに加えて、今回のイベントオリジナルのブギーボードや電卓、うまい棒などを制作することにしました。

ゲスト登壇の決定
前述の通り、もともと複数のゲストセッションを想定していて実際に提案したりしていたのですが、呼びたいゲストによってはかなり入念な調整が発生したり、イベント自体の建付けを変更する必要性がありました。詳しくこのブログでは書きませんが、このあたりも気になる方がいたら直接お会いしたときにでもお話できればと思います。
加えて、社内から想像以上の登壇者が集まっていたため、この時点で3trackでの開催になる見込みで運営として手一杯でした。また、今回はfreeers自身が楽しむことも大目的の一つとしていたため、まずは自分たちが主役となり自信をもって舞台に立つことの方が大事なのでは、という判断のもと、これ以上ゲストを呼ぶことはしないことにしました。
コロナ対策や緊急時の対応決定
例えばマスクの着用ルール、登壇者が体調不良などで当日来れなかった場合、不審者が来た場合、地震などの災害が起きた場合、あらゆる可能性について対応方法を決めました。
オフィスビル管理会社との調整
普段は何の不自由もなくオフィスで快適に仕事をさせてもらっているわけなのですが、休日開催となると、ビルの管理体制も普段と異なりました。例えば、空調や照明、自動ドアの開閉、警備員の配置、有事の場合の対応などの点で事前の申請や調整が必要でした。
会場が暑い!電気がつかない!不審者が来た!なんてことが当日起きて対応方法が分からなかったら大問題なので、ここは入念にすり合わせをさせてもらいました。
2023年3月
LP公開
いよいよティザーLPとconnpassを公開しました!このタイミングで一斉にあらゆる集客施策を打っていきました。 Twitterでの告知、freee Developers Hubでのブログ掲載、connpassグループへのメール、PRや採用チームとの連携、全社員への告知と拡散依頼、DevRel界隈でのつながりのあるみなさんにお誘いのご連絡、freee Tech Nightでの番宣などなど、やれることは全部やる!というスタイルで告知していきました。
ここからは毎日connpassの人気イベントランキングとのにらめっこが始まりました(笑)ちょうど世間ではChatGPTの勉強会旋風が巻き起こっており、x位に入った!!x位に落ちた!!と一喜一憂しましたが、できることは地道に告知することだけなので、それを徹底しました。
司会の決定
3ステージすべての司会者が決まったのはイベントの1ヶ月前でした(ギリギリ)
総合司会のteraraさんとKATARIBAステージ司会のnanoraさんはfreee Tech Nightや社内イベントでも司会業をしているベテランです。
TAMARIBAステージ司会のchandaiさんは当時入社2ヶ月でしたが、ノリが良さそうという理由で白羽の矢が立ちました。「司会やりません?」とDMしてみたら「了解です」とのことで即決でした。信じられないくらい雑な提案を速攻で引き受けるフットワークの軽さが流石すぎます。

各コンテンツ・ブース担当の決定
11名が運営コアメンバーとして活動していたのですが、コンテンツやブースが盛りだくさんだったため、この人数ですべての企画を練ることには限界がありました。
そこで手を挙げてくれた運営協力者にそれぞれ担当を持ってもらい、その人達にブースの企画から運営までを全面的にお願いすることにしました。
ハッピを着てお祭り感を増したり、模造紙でアンケートをとったり、地方拠点を宣伝する光る腕章をつけて練り歩いたり、来場者のみなさんに楽しんでもらえるブースを試行錯誤して作り上げてくれて、本当に大感謝でした。


制作物の入稿〆
屋台で提供する飲食物の決定、ハレパネ、イベントパス、ノベルティ抽選券、ポスターなどの印刷物などの入稿、運営Tシャツのデザインfix、メインLPの文言・デザインチェックなど、さまざまな締め切りが一気に襲ってきました。この時期が一番時間勝負で、私自身一番殺気立っていたかもしれません(笑)
2023年4月
いよいよ準備の大詰めです。 メインLPの公開によって全セッション情報が公開され、毎日何十人と参加登録がありどきどきわくわくです。
登壇レビュー、リハーサル
イベントの1週間前に登壇者から登壇資料を回収し、運営側でレビューを実施しました。
量が膨大でチェックもかなり大変だったので、もう少し余裕を持ったスケジュールにしておくべきだったと反省しました。一方で登壇者も直前まで練りに練ると思うので、このあたりのバランスは難しいです。
レビュー完了後、登壇者が実際に自分が立つステージでリハーサルを行いました。ここでは、本番さながらに登壇~Ask the Speakerまでの流れや立ち位置・PC操作を確認、一番後ろの席から見ても文字が読めるかどうか、広報的な観点での最終チェックを実施しました。
投影してみないと分からないことは結構あり、実際ほとんどの方がリハーサル後に再度微調整を加えていたので、登壇に慣れている人であってもリハーサルは必ずやっておくべきだなと感じました。
書道大会
社内で書道大会を実施しました。例の、なぜか最後まで生き残ったコンテンツです。 広めの会議室にブルーシートを敷き、半紙、墨汁、文鎮を並べ、書いた紙を乾かすスペースも準備。社内SNSではLive配信。最終的には書道の段を持っている社員による審査。完璧なファシリテーションでした。

あとは会議室の前を通っていく何も知らないfreeersに「書道しませんか?」と声をかけるだけ。
自分たちで開催しておきながらなんですが、なかなかに文脈理解のしづらいイベントです。
それなのに、みんな意外と「こんなの小学校以来だ」「本気出していいですか?」と嬉しそうに会議室に入ってきてくれて、実に100名以上のfreeersが筆をとってくれました。

本番前日
朝から設営とテクニカルリハーサルを行いました。文化祭をイメージしていたこともあり、書道はもちろんあらゆる装飾が手作りのものが多く、それらを貼り付けるのにとても時間がかかりました。

ノベルティのアッセンブリ作業(バケツリレーみたなやつ)は、腰にダメージがありましたがイベント感があってとても楽しかったです。

本番当日
登壇者、ブース運営、誘導係など100名以上のfreeersに集まってもらい、注意事項などを再度周知して万全の体制で来場者をお迎えしました。
あとはとにかく楽しむのみ。

freeers向けの運営マニュアルは76ページの大作になっていました。半日のイベントであっても、これだけ考えることが多いんだなと改めて感じました。
振り返り、次回に向けた改善点
KPTを共有します。
Keep
オフライン参加、当日オンライン視聴総勢726名の方が参加してくれた!!!
特にオフライン参加に関しては登録~参加の歩留まり率が8割を超えた!!!
来場者アンケート結果に、「イメージが変わった」「freeersが楽しそうに働いている雰囲気が伝わった」というコメントが多く、まさに伝えたいことが伝わった
オフィスツアーが大人気だった(当初イベント中に3回の予定だったが、あまりに人気で数十回開催されていた)
Twitterがすべて見切れないくらいの投稿でにぎわっていた
書道が当初は適当企画だったけど社内みんなが盛り上がってくれたしSNSでも話題になっていた
屋台で出した飲食物がちょうどよい量だった
自由配布で置いていたfreeeの各種パンフレットがけっこう好評だった
全ステージオンスケでの進行ができて本当に良かった!!登壇者も司会もフロアディレクターも配信班もみんなプロだった
運営マニュアルにないことでも、都度Slackでやりとりしながらfreeersが臨機応変に対応してくれた、仕事がデキる
社内アンケートの満足度が高く、とても楽しかった、来年もやりたいとfreeersが喜んでくれていた

Problem
想定以上の来場者だったため、立ち見やスクリーン真下の体育座り席まで発生してしまい、来場者の方にご迷惑をおかけした(それでも快くセッションを聞いてくださったみなさま、本当にありがとうございました!!)
人が溢れすぎて後ろの方は登壇者の声が聞きとりづらかった
2フロアでの開催で、セキュリティの都合上階段を使用禁止としていたため、エレベーターが大混雑して目当てのセッションに間に合わないときがあった
挙手制での登壇者募集だったため、登壇者の職種・内容に偏りがあった(SREやQAなどのセッションが少なかった)
イベントパスに名前やハッシュタグを書いてもらったが、あまり活かせなかった
誘導人員やフロアの案内板が少なすぎた
Ask the Speakerが会議室内だったので入りづらい雰囲気があった
登壇資料の公開について質問を多くいただいたので、順次公開していくことを事前にアナウンスするべきだった
LPは登壇情報などが頻繁に変わり、何度も修正することになった
運営の人数がこれでもぎりぎりだったため、freeersがセッションを見る余裕などはなかった
受付オペレーションが大変だった(オンライン登録していたけどオフラインで来てくれた方がいたり、connpass申込画面を開くのに苦戦する方がいたり)
セッションはタイトル次第で集客力が大きく変わるので、戦略を考えるべきだった

Try
あらかじめセッションごとに聴講人数を想定して、人数によってステージを決める
セッションで人が溢れてしまった場合は空いている会議室など利用してサテライト配信できるとよさそう
登壇者の職種やテーマが偏らないように、希望者のみでなく必要に応じて登壇依頼をする
もっと気軽に来場者と登壇者やfreeersが交流できるしかけをつくる
あらかじめ登壇者に資料公開可否の確認やURL回収の案内をしておく
LPを運営コアメンバーで管理・修正できるような仕組みを整えられないか検討する
freeers自身もイベントをもっと楽しめるように余裕を持った配置・設計にする
セッションタイトルは希望によって運営コアメンバーを交えて大喜利する
今回はコロナ情勢もあり実現できなかったが、次回はイベント終了後に来場者との懇親会もしたい
最後に
freee 技術の日のアーカイブ動画はこちらの公式YouTubeチャンネルで公開しております。見逃した方はぜひご覧ください!
また登壇資料についてもこちらに掲載しておりますので、日々の開発業務に役立てていただいたり、freeeへの興味を持ってもらうきっかけとなれば幸いです。
※余談ですが、最近ITmediaさんがこちらのポータルサイトに関して神記事を掲載してくださいました!嬉しすぎる!
おまけ
運営コアメンバーめっちゃ頑張ったねってことでCTOのYJさん(横路さんは社内ではYJと呼ばれています)が東京ディズニーシーに連れて行ってくれました!

マイクロバスの中では、ディズニーに向かっているという事実だけで、来年に向けたアイディアが魔法にかけられたようにどんどん湧いてきました。
一生ディズニー豆知識を披露していたり、ずっとパーク内の地層を眺めている人がいたり、電飾やレーザー演出の技術を語り始めたり、エンジニアとディズニーに行くとこういうことになるんだという学びを得ました。
おもてなしの心を存分に学んできたので、来年はスタッフ改めキャストとして、来場者の皆さんによりいっそう楽しんでいただけるよう、進化させていく所存です。がんばるぞ!