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freee Tech Night の司会を4年やってきた理由とやれた理由

こんにちわこんばんは freee Tech Night の司会を約4年やってきました。 のぶじゃす です。今日は、freee の技術を知ってもらう自社イベント「freee Tech Night」の司会を4年間やってきた理由とやれた理由を書こうと思います。これから自社のイベントをやっていこうと思っている開発組織や、イベントを運営している方々のなにか役にたてば嬉しいです。

簡単に自己紹介

私とkemuridamaとてららが机で座っていて私だけがカメラ目線でピースしている写真
ピースしています

私はfreeeに2017年に、freee人事労務のWebアプリケーションエンジニア として入社しました。その後人事採用、GYOMUハック、Corpハックというチームを経験しました。ここ最近は本業では社内向けSalesforceアプリの開発をしています。

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本業の傍らで DevBrandingチームという有志のチームを結成しました。このチームは今でも続いており、有志ではなく正式なオーナーも出来ました。DevBrandingについては過去に記事を書いているので(少し状況は変わっていますが)興味がある方は読んでみてください。

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DevBrandingとは別軸で freee Tech Night というイベントを立ち上げ、運営しています。初回からずっと司会役をやってきました。運営にもずっと携わってきましたが今回は司会についての記事にしようと思います。

freee Tech Night - connpass

freee Tech Nightの司会とは

freee Tech Night をご覧になっていない方は是非見て頂きたいのですが、見ていない人のために freee Tech Night の司会のやっている事を簡単に説明しておきます。

freee Tech Night はオンライン化*1してからは登壇形式ではなくゲストと私が雑談的にfreeeの技術の話をゆるくしゃべるイベントです。オフラインの時代は一般的な登壇形式のイベントだったので司会の役割は大きくありませんでした。オンライン化してからの司会は、話題をふったり質問したり、全体の構成をイメージしながら場を回すという「パネルディスカッションのオーガナイザー」的な役割に変化しました。

freee Tech Night ではゲストが参加するハードルを極限まで下げ、かつ外部向けのアウトプットを一定の品質で提供するという目的があります。そのためゲストには丁寧に資料を作ってもらうのではなく、箇条書きで話したい事を書いてもらい、それを運営が構成するという形式で行っていました。イベント自体のテーマやゲストも運営が決めて声をかける事がほとんどです。

私の考える freee Tech Night の司会に求められる代表的なスキルは以下のイメージです

  • 事前に話の流れを想像する構成スキル
  • 本番で台本にない質問をして深堀りする質問スキル
  • 楽しそうな雰囲気を作る場作りスキル
  • 何かしら本番で困った時にどうにかするアドリブスキル

自分で言うのも恥ずかしいのですが、なかなかすごい事やってきたんじゃないか?と思っています。実際思い悩む事も多かったですし、モヤモヤしている時期もありました。当日風邪引いても休めないですしw

そんな司会業をなぜやってこれたのでしょう・・・

プレゼンは下手くそでも司会は出来る

私はプレゼンがあまり得意ではありません。お客さんを笑わせたり、感心させたり、感動させたりみたいな事ができた経験がありません。クドいんです。しゃべるのは好きなのですが「一言でバシッと大事なこと言う」みたいなのが下手です。(伸びしろですね)

しかし雑談形式でゲストの話を聞いて、自分が笑ったり、感心したり、感動したりするのはできました。自分がお客さんになったスタンスで聞いていました。ゲストのスゴい話を「スゴい!」って元気に言うのは得意でした。スゴいと思えなかった時には「それって何がスゴいんですか?」とか聞いてましたw

これが私が司会業をやっていくのいいかも?と思った初めの理由です。「これは得意かも?楽しいぞ」と思えたのはかなり大きかったです。

司会ができたのは好奇心のおかげ

私も技術者なので、技術的な好奇心は有り余るほどあります。先述した通り、私はお客さんの視点で司会をしていたのでゲストが話す技術の話を純粋に「スゴい」「楽しそう」「大変そうだなー」と反応していました。

技術イベントに視聴者として参加している気持ちです。一番近くで自分の聞きたいトピックや経緯を質問出来る。なんて贅沢な視聴者なんだと思っていました。実際テーマやゲストを選ぶ際に「私が話を聞きたい」軸で開催した事もありました。毎回知らない技術の話を社内で一番くわしい人に教えてもらうんですから、とても楽しいに決まってますよね。

内省的なモチベーションは十分あるものの、会社にとって意味があるのかな?とか、コード書いてた方が評価あがるかも?とか、悩みはまだまだ湧き出てきました。正直「本業が忙しいんじゃー!やってられるかー!」なんて日常茶飯事でした。

何より仲間という強制力

運営チームで話す回の写真。なぜか私だけがピースしています
なぜ私だけピースしているのでしょうか

freee Tech Night は常にチームで運営しています。運営チームでイベントの話をする時間はいつもワクワクしていたし、前向きに頑張れるきっかけは数えられないほどあります。

イベントが終わった後には振り返りをして、毎回毎回少しずつ改善を重ねていく。このサイクルもとても楽しかったです。

たくさんの反省や失敗を経験できたことでイベント運営し続けるモチベーションにつながっていました。良くないものを良いものに直すの皆好きですよね?

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後半は社内の認知が背中を押してくれた

約4年という期間やり続けていくと、freee Tech Night を入社前に見てくれていた人が入社してくれたり、社外の人から合同イベントの相談を受けたりなど嬉しい変化が起きます。

社内のエンジニアへの認知も広がってくるので、「freee Tech Night でこの話をさせてほしい」みたいな相談があったりもします。

ここまで来ると、どうやって続けるかというよりは、スケールやリスクヘッジの方に意識が向いてきます。私以外の司会や運営メンバーのSPOFを解消したりしようとしていました。いろいろなめぐり合わせもあり、今司会をやっている、てららが参加してくれたりもしました。

余談ですが、RSGT2023 の Closing Keynote のスライドを見ていたら「文化を変えるプロセス」というスライドがあって、freee Tech Nightが定着する流れは正にこれだったなと嬉しくなりました。スライドを見るだけでもとても勉強になるスライドなので興味ある方は是非見てみてください。

そして退職と感謝

freee Tech Night への熱い想いと振り返りをここまで書いてきましたが、実は私のぶじゃすは2023年1月末でfreeeを退職しました。このBLOGはロスタイム的に書かせて頂いております。1月中に書きたかったけど間に合いませんでしたw

freeeを退職した後は起業して新たなチャレンジをします。詳しい内容などはTwitterやFacebookなどでお伝えしていくと思います。

freeeに在職していた期間は私にとって最高に輝いていた期間でした。退職後の今でも世界一好きな会社です。事業も人も日々ワクワクさせてくれる環境でした。新たなチャレンジが目の前に無かったなら今でも freee Tech Night の司会を続けていたことでしょう。 DevBrandingやfreee Tech Nightへチャレンジする時には誰も後ろ指を差さないでくれて、応援してくれました。 社内で声をかけたら積極的に運営メンバーをやってくれて、登壇のお願いもポジティブに受け止めてくれました。関わってくれた全ての人たちのおかげでここまでこれました。感謝しかありません。ありがとうございました!

本題とは少しズレますが、freeeで働いていて感じていたのは「ここには昨日と同じものなんて1つもない」という事でした。freeeというチームは皆が現状を見つめ変化を欲しています。現状に不満を言ったり文句を言うのは簡単です。freeeのメンバーは不満をどうやったら吹き飛ばせるか考え、周りを巻き込み、強烈な変化を起こします。もちろん失敗もありますが、それさえもまた変化していきます。そうやって自らの環境や周りの世界を変えていくチームです。最高のチーム。これからも「スモールビジネスを、世界の主役に。」変化を起こし続けていくでしょう。

最後は自分語りみたいになってしまいましたが、ここまで読んでくださってとても嬉しいです。ありがとうございました!

俺たちの戦いはこれからだ!

*1:初期はオフライン開催だった