こんにちは、2021年4月に40代で中途入社を果たしたエンジニアの okoshi です。
freeeでの働き方について興味のある方は是非ご一読ください。
中途で入社してはや4ヶ月経とうとしています。時間がたつのは早いものです。 とはいえ、まだまだ業務への慣れは感じないし、毎日のように業務の進め方や考え方に発見があります。
これまで何度か転職の経験があるのですが、転職した直後は毎回意識していることがあります。 それは“どうやったらすばやく活躍できるようになるのか”ということです。
これからfreeeに転職したいと思っている方、あるいはすでに就職することが決まっている方は是非参考にしていただきたいと思っています。
今回の転職は入社前からどうやって活躍するかをいつもより強く意識した転職になりました。 というのもこれまでの転職ではうまくいったこともあればそうでなかったこともあって、どのようなことが効いていたのかを思い返しても決定的な理由がわかならなったからです。
そのため、転職するに当たって仮説をたて確度の高そうな仮説の検証となるように行動してみました。
その仮説とはエンジニアの文化への順応を意識して行動できると活躍できるというものでした。 その他に思いついた仮説はいくつかありました。 しかし、年齢的に若かったことが作用しているとか検証が不可能なものであったり、例えば過去にSIerに所属していたときは指名で仕事が舞い込むことが多く、仕事内容の特性が強く作用していたことが明らかで、業務内容の違うfreeeでトライすることは現実的ではありませんでした。 あるときは、社内のエンジニアの文化を無視して、周りに自分のやりかたを押しつけ、それが孤立につながったことも過去に経験しました。
freeeのエンジニアの文化ってなんだろう
入社してみると様々な研修があり、これから起こることにワクワクしながらも“文化”の理解を意識し始めました。
- 「どうやったらすばやく文化に触れられるか」
- 「誰に聞けばわかるんだろう」
頭の中にはこららが渦巻いていたのですが、早々に”文化”の含まれたスライドに出会います。
それは“freeeエンジニア向け会社説明資料”です。Culture of Developers 開発文化というタイトルのページがあります。
- 失敗して攻めよう
- 学びのある失敗をして最速で成長しよう。学びのある失敗とはチームやプロダクトの成長につながる失敗。学びのある失敗をしていないのは挑戦が足りない。
- 何でもやれる、何でもやる
- チームで扱う課題について、特定の技術や領域に固執せずオールラウンドに取り組めているか。アプリもインフラも、サーバーサイドもフロントエンドも、早さも正確さも。
- 必殺技
- チームの中で自分が貢献できる特徴を理解して発揮しているか。また、その特徴を増やしていけるか。
- カッとしてシュッとやる
- 最低限はここまで、に満足せず自分がやりたいことを載せていけるか。システムのボトルネック、負債に対する怒りをプラスの方向に関心を持ち、解決できるか。
- 世話を焼いていくスタイル
- チーム内外問わず周囲を自分の知見で助けられているか。レビューしているか、システムor人間のアラートに疾風迅雷のごとく反応しているか。
「お、素直にこれをやってみよう」そう思いました。 こういう出会いは決して運ではなく、普段からアンテナを張っていなければないと思っているので、とてもうれしかったことを覚えています。
どんなことをしたのか
すぐにやれることをやる
入社してすぐは当然ながら業務知識はありません。しかし業務知識がなくても活躍することはできます。 ではどんなことをしたのかというと、自分の持つITスキルを以て開発環境の改善に努めました。
開発環境は運用がまわるようになると、改善が滞るのは経験上よくあると思っていたのと、エンジニアにはスピーディーな作業が求められているのはよくあることです。そのため改善の対応が後手に回っている可能性があります。 なぜ簡単なことが後手に回っているかというと問題は認識しているが、解決方法を調べる時間がないからという理由もまたよくあることです。 その中にはたまたま解決方法を知っているものがいくつかありました。 そして入社者オンボーディングとして実施しているタスクの隙間時間で、いくらかの開発環境の改善を進めました。カッとしてシュッとやるということですね。
幸い、これまでスクラムマスターを経験することが多かったので私の所属したチームでスクラムマスターを務めさせてもらうことにありました。 最近では社外のスクラムコーチにコーチングを仰ぎ、スクラムマスターとしての技量を伸ばしています。必殺技の体現です。
入社してすぐの方の特権と考えているものがあります。それは“失敗させてもらえやすい”ということです。 もちろん事業の継続に影響のあるような失敗はしないようにすることは強く意識しなくてはなりませんが、プログラムやアーキテクチャなど社内の実質的な標準があるかもしれないことや、実施している背景のわからないイベントに対してあえて自分のやりかたをぶつけてみました。 多くの場合失敗するのですが、その結果“なぜそうなっているのか”を理解することができました。 これは結構勇気のいる行動かもしれません。しかしその失敗は劇的な成長につながります。失敗して攻めようということですね。
自分の存在をアピールする
freeeの社員はエンジニアだけではありません。営業職、デザイナー、マーケター等様々です。そういった方々にも私の存在を認識してもらうと活躍の場を得られる可能性が高くなると思っています。 freeeでは入社すると、自己紹介を自分で動画に撮って社員にみてもらう週間があります。通常はスマートフォンで自撮りをするのですが上記のようなこともあり目立ちたかったので動画にテロップをつけたりBGMを付けるといったことをしてみました。
エンジニア向けには、自分が持っている知識を知ってもらうためにドキュメント化を進め、社内に浸透していないような技術に関する記事で反響がありました。
それ以外に自分のわからないことを一覧化しました。例えば Ruby はわかるが Go 言語についてはわからないといった感じです。自分の知らないことを共有するのはパーソナルブランドに傷がつきそうで少し恐れを感じる方は多いかもしれませんが、わからないことにはサポートしてもらえたり、あるいは逆に頼ってもらうことができるようになるので有用だと考えています。
社内に仲間を増やす
いかに自分の存在をアピールしたとはいえ、話したことのない人との交流には壁を感じるものです。 そこで私は、チームのメンバーに限らず、社内向けドキュメントの自分の記事に”いいね”やコメントをいただけた方の中から気になった方や、紹介された人と1on1を積極的に行いました。
それ以外に勉強会の開催も行いました。参加者を募ってそこでつながった人たちとは面識ができます。面識があると相談するときの話が早くなるといった効果が見込めます。
採用に貢献する
開発文化の何でもやれる、何でもやるというのは主にエンジニアリングに関することですが、それを拡大解釈してやれそうなものはやってみると考えていました。
そんな中、入社して2ヶ月経った頃採用イベントが行われるということで、参加させてもらいました。 採用は経営課題のため、会社に貢献できたと考えています。
それ以外に社外でのLTに積極的に参加し、freeeのアピールを行いました。 大きなイベントではQiitaのイベントでもLTをさせてもらいました。
後の人のために苦労したことを残す
入社してすぐは、わからないことが非常に多いと思います。 自分がわからないことはこれから入社する人も同じようにわからないはずだと考えました。 私が入社した後一ヶ月後にも、中途入社者がいることがわかっていたので私がわからなかったことを同じように困らないようにしておきたいと思いました。 そのため、困ったことやわからない言葉を一覧化して残しておきました。 これは世話を焼いていくスタイルを体現したものでもあります。
自社のプロダクトを知る
freee には比較的多くのプロダクトがあるためいきなりすべてを把握することはとても難しいと思います。
そうなると必要になったときどうしたらいいかわからなくなってしまうのでなんとかしたいと思いました。 困ったときに聞ける相手がだれかを知っておけばなんとかなりそうと想い、先輩社員にどういった社員がいるかを聞いて将来に備えました。 あるいは聞きそびれていたとしてもすぐに誰に聞けばわかりますか?と聞くようにしています。
これは今すぐ効果があるような行動ではありませんが、これから効いてくるはずです。
その他には、社外の利用者の動画を見るといったことも行いました。 社内から見るプロダクトはアーキテクチャであったり、プログラム、仕様等といったところがとても見やすいのですが、利用者がどう使っているかまでは見えません。
大変ありがたいことにfreeeのプロダクトは多くのユーザーにご利用いただいており、使い方の解説を動画サイトで公開されている方がいらっしゃいます。 利用者がどう使っているのかを手っ取り早く確認するためにこの動画サイトの動画が非常に役に立ちました。
これは先述の開発文化とは無関係ですが、ある程度の自社プロダクトの知識は必要だと思いますのであえて紹介させていただきました。
終わりに
最初は業務になれるためにまわりに合わせるという考え方もあります。しかし私の経験上成果を出せない状況がしばらく続き、人の意見を聞かないと動けない人という印象を周りに与えてしまう恐れがありパーソナルブランドを低下させてしまうのでやめたほうがいいと思っています。
特に気に入っているのは“失敗して攻めよう”です。これがないと素早い成長を阻害すると思うのです。 これがもし”失敗したら責めよう”だったとしたら新しい挑戦はしにくいし、心理的安全性もなくなり、組織は硬直化していくと思います。
こうしてやったことを振り返って思ったのは、何でもやれる、何でもやるや世話を焼いていくスタイルに関しては十分にできているとはいえない状況であり、完全に文化に順応できたとはまだ言えないでしょう。 それでもLTに出ないかと言ってもらえたり、こういった記事を書かないかというお誘いをいただけるのは自分の行動に対する効果が現れ始めているからだと感じています。
freeeの開発文化の理解が深まり、いっしょに働きたい会社だと思っていただければ幸いです。