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freeeのデザイナーがお互いの成長に貢献できる状況を作るためのワークショップを実施してみた

OGP : freeeのデザイナーがお互いの成長に貢献できる状況を作るためのワークショップ こんにちはfreeeのプロダクトデザイナーのはるたんです。

最近はリモート生活も長引き、コーヒーを淹れるだけでは飽きてきたので、ラテアートに挑戦してみました。

本当はラテアートやコーヒーについてのブログを書きたいところですが、 今日はタイトルの通り「freeeのデザイナーがお互いの成長に貢献できる状況を作るためのワークショップ」を実施したので、その背景と振り返りについての記事を書こうと思います。

はじめに

今回のワークショップを実施した背景を説明するために、まずfreeeのデザイン組織について説明をします。 1年以上前は1つのデザインチームしかありませんでしたが、ここ数年で大きくなってきており、今では以下の3つのチームに分かれております。

  • デザインシステムチーム
  • プロダクトデザインチーム
  • デザインリサーチチーム

僕が所属するプロダクトデザインチームでは、担当するプロダクトの「情報設計」「UI設計」「デザイン品質向上」をメインで担当しており、プロダクト・事業部を跨るユーザー体験の方針を決定します。

チームが発足してから1年の間に、いろんなバックグラウンドを持ったデザイナーが増えてきました。強いメンバーが増えたのは嬉しいことですが、以下のような課題も生じつつありました。

  • freeeのデザイナーとして伸ばして欲しいスキルはある一方、個人が伸ばしていきたいと思っていることがわからないのでお互いに協力しづらい
  • めちゃくちゃスキルを持ったデザイナー集まってるはずなのに、誰がどういうスキルを持っているかわかりづらく、特定の誰かに相談が集中している

そんな時に、Cookpadの宇野さんが書いていた記事を発見しました。

note.com

継続的な1on1では自分の得意に伸ばしたい部分をより深くサポートができるようになりましたし、これを全社に公開することで他職種から「こういうことをお願いできないか」という機会も生まれてきています。

これは面白そうだなと軽い気持ちでこのnoteを共有したところ、興味ありそうなメンバーが何人かいたので、実際にワークショップを企画してみることにしました。

ワークショップをやる意義

企画するとは言ったものの、多忙なメンバーの時間を拘束してワークショップをするため、改めてやる意義を整理してみました。

個人で伸ばす分野、組織でのサポートはできつつあるので、メンバー間でサポートしあえると良いよねってことを示している
ワークショップの目的を整理した図

各セルの定義が抽象的な部分はありつつも、要はfreeeのプロダクトデザインチームでは、「個人で自発的に頑張る」「組織としてのサポート」はできつつあったり、まさに今取り組んでいるので、「メンバー間のサポート」が増えれば、結果的にプロダクトデザインチーム全体のスキルが向上し、最終的には個人がfreeeでやりたいと思うことの実現に集中できると考えました。

お互いがサポートしあうための手段として、まずは自分が持っているスキルのスキ・キライ・得意・苦手を可視化することは有効ではないか?と思い、ワークショップを実施することにしました。

事前準備

ワークショップで作ってもらうスライドのテンプレート

参加するメンバーには事前準備として、上記のマップを埋めてもらうようにしました。マップの作り方は、冒頭で紹介した宇野さんの記事に書いてある通り、以下の4象限で自分のスキルを可視化してもらいました。

・得意 × スキ
・得意 × キライ
・苦手 × スキ
・苦手 × キライ

元の記事で述べられている通り、あくまで「自分の意思表示」としてマップを活用してもらいたかったので、主観でスキキライを書いてもらうことにしました。

タイムスケジュール

タイムテーブルを書いたスライド

当日のタイムスケジュールは以下のようにしました。

  • アイスブレイク : 5分
  • 目的の説明 : 5分
  • 発表&質疑応答 : 5分 x 13人
  • リフレクション : 10分

20卒入社・中途のメンバーも合わせると合計13人が参加したので、発表時間は1人5分ほどに設定しましたが、終了後のアンケートでもポジティブな声が多かったので時間配分は問題なかったようです。

ワーク中の様子

ワーク中のメンバーの様子

ファシリテーターの僕が画面を共有しながら、一人一人発表してもらいました。発表方法にルールは決めず、自由に話してもらいましたが、時折雑談も入り終始賑やかな雰囲気でワークショップが実施されました(と筆者は思っております)。

筆者の発表スライド

Googleスライドのコメント機能を活用し、各セルにポジティブなコメントを残したり、質問が入ったりすることでワークはさらに盛り上がりました。

(このマップは僕のですが、冒頭で説明した通りコーヒーにどハマりしているので、右上に置いてます)

振り返り

終了後、参加メンバーにアンケートを取ったので、回答を元にワークショップを振り返りたいと思います。

良かった点

  • 対面で会う機会がなかったので、これを機に相談するハードルが下がったり、お互いを知るきっかけになった。(入社してから在宅勤務のメンバー)
  • 新卒として入社したこともあり、これまでふんわりとしか分かっていなかった先輩方の強みや役割を知ることができた。(20卒のメンバー)
  • 意外と「自分の中の認識と他の人から見た自分の姿」が違うのは面白かった。(在籍2年以内のメンバー)
  • お互いの好きなことやパーソナリティを知れてチームビルディングとして有意義だった。(在籍1年以内のメンバー)
  • フランクな相談や壁打ちを今後は気軽に行えると思う。(在籍1年以内のメンバー)

改善点

  • 表記揺れも多く他の人と比較して誰がどう言うスキルをもっているかを一覧して使うのは難しそう。(在籍3年以上のメンバー)
  • 予め共通の要素は用意しておき、それをマップのどこに配置するかを考えても良さそう。(在籍3年以上のメンバー)
  • 個性を出したい部分は、プラスアルファで自由に書いてもらったら良さそう。(在籍3年以上のメンバー)
  • 業務で必要なスキルと直接関係なさそうなスキルをどうやって切り分けるか。(在籍3年以上のメンバー)
  • 発表が一方的になりすぎたので、もう少し対話的にできると良さそう。(在籍1年以内のメンバー)

アンケートの結果を振り返ると特に新卒で入社したメンバーや中途で最近入ってきたメンバーにとっては、お互いを知る機会になったり相談するきっかけとして今回のワークショップが有意義だったようです。

一方、古くからいるメンバーにとっては、ワークショップの試みとしては面白かったようですが、既にメンバーのことを知っていることも多く、普段交流しているだけでは引き出せない当人の魅力が伝わる仕掛けを用意してあげれば良かったかなと思っております。

また、今回のワークショップの性質上、新メンバーほどお互いを知る良い機会になるので、今後新しいメンバーが増えた時、どう活用していくかはこれから考えていきたいと思います。

いかがでしたでしょうか。今回のワークショップは、在宅勤務中にお互いを知る良い機会になったと思います。興味を持った方はぜひ挑戦してみてください!