こんにちは。freeeプラットフォーム部でマーケティングを担当しているあおい( @BlueS3124 )です。
今回は、Google Optimizeを使ったWebサイトの改善について記述します。
freeeアプリストアのWebサイト改善の目的
APIの利活用を推進しているプラットフォーム部では、多くのユーザーにfreeeアプリストアを活用していただくことを目標にマーケティング活動を行っています。アプリストアのWebサイト改善もその一環として実施しています。
freeeアプリストアは、2019年1月にリリースされた、拡張機能や外部サービス連携をfreeeに追加できるアプリケーションとユーザーを繋ぐプラットフォームです。 freeeユーザーはアプリストアに訪問することで、課題を解決できるアプリがあるかを簡単に調べて、連携開始することができます。
アプリストアに訪問するユーザーは、通常 ①TOPページ> ②検索一覧 > ③アプリ詳細ページ > ④連携ボタンのクリックと進んでいきます。出来るだけ次のステップに進むユーザーの比率を高めることがWebサイト改善の目的になります。
利用したツール
Webサイトの改善のため、コンテンツの変更を簡単に実装できるGoogle Optimize を利用してみました。
Google Optimizeは、特定のWebページのコンテンツを上書きして、ABテストを行うことができます。ユーザーの行動や参照元、属性などを元にコンテンツの内容を出し分ける「カスタマイズ(パーソナライゼーション)」といった機能もあります。
エンジニアやデザイナーの工数を取らずに、自分で簡単にWebページのコンテンツを上書きすることができるため、改善やテストをスピーディに回すことができるのが最も大きな利点だと思います。
具体的な改善事例
どんなサイト改善を行ったのか、実際の例を元にご紹介します。
おすすめアプリ行の設置
概要
- 連携数を増やしたいアプリ
- ③アプリ詳細ページ→④連携ボタンのクリックに至る率の高いアプリ
を選別して、意図的に①TOPページの上部に表示するテストを実施しました。
結果
おすすめアプリ行の設置は①TOPページから③アプリ詳細ページ至る訪問の増加、④連携ボタンをクリックする率の増加に繋がりました。 アプリ別で見ると、おすすめ行に掲載すると③アプリ詳細ページへの訪問が1.2~1.5倍、④連携ボタンのクリック数も1.2倍程度になることなども分かりました。
ポップアップバナーの設置
概要
新規のアプリ連携を促進するキャンペーンに合わせて、ポップアップバナーを①TOPページに掲載しました。 新規連携を対象としたキャンペーンなので、初めてアプリストアに訪問したユーザーのみターゲティングするカスタマイズを行いました。
結果
キャンペーンは法人限定でしたが、法人と個人事業主のユーザーを識別して出し分けることができなかったため、バナー自体のクリック率は低めでした。アプリストア全体の④連携ボタンのクリックはキャンペーン期間中増加する結果に繋がりました。
おまけ:新型コロナウィルス関連のお知らせバナーの設置
概要
Google Optimizeでは、新型コロナウィルスへの対応に追われる事業者のために、営業時間やサービス内容などの変更に関するお知らせバナーをWebサイトに簡単に掲載できる機能が追加されました。バナーテンプレートが用意されているため、HTMLやCSSの知識がなくても簡単にWebサイトのヘッダーに表示することができます。
こういったバナー設置などのカスタマイズを同時に実施できる上限は本来最大 10 件ですが、新型コロナウイルスへの対応期間中は必要なだけサイトを更新できるように、制限が一時的に解除されています(詳細はこちら)。
まとめ
Webサイトの改善は、仮説に対して良い結果が得られないこともあります。けれども、筋が悪いことを含め答えを得られることに価値があるので、日々地道にテストを繰り返していくことが重要だと思います。
Google Optimizeは、HTMLとCSSで表現できることはだいたい実装可能で、本当に便利です。スピーディーなWebサイト改善や状況に合わせた情報更新を必要とされる方は、Google Optimizeの活用を検討してみてはいかがでしょうか。