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RSGT2025 Day2に参加してきました

こんにちは、freeeサインエンジニアの miyachi です。 Day1に引き続いて、Day2の学びと感想を共有したいと思います!

壁一面のボードにRSGT2025スポンサー企業のロゴが並べられている
RSGTのエントランスにあるスポンサーロゴの一覧

Day1の参加レポートもぜひご覧ください!

developers.freee.co.jp

当日聞いたセッション

Maximizing Value Using a Digital Product Mindset

このセッションの後半に、プロダクトの価値計測の方法としてAARRRが紹介されていました。AARRRは簡単に言うと、ユーザーをAcquisition(獲得)、Activation(活性化)、Retention(継続)、Referral(紹介)、Revenue(収益)の5段階に分けて、どの段階の間にギャップが大きいか分析したりするものです。セッションでは、Acquisitionを山の麓、Referralを山頂に見立ててユーザーが麓から山頂まで登り切るまでのジャーニーを描き切ってみようと言われていました。1日目の川口さんのセッションで、Jeff Pattonさんがユーザーストーリーマッピングで付箋を書き出す際のスピードと量に驚いた、と言われていましたが、このセッション中でも喋るのと同じペースで紙に分かりやすい図がどんどん描かれていったことに驚きました。私も普段の業務で話しながらホワイトボードや付箋を書くことはあるものの話すスピードに比べてかなり遅くなってしまうので、 もっと繰り返し実践して上手くなっていかなきゃなと思いました。

フレームワークを生み出すメタフレームワークという考え方 -適応型から生成型へ-

speakerdeck.com

普段からチームではチーム全員での議論に基づいて意思決定をしていました。それに対して何も疑問には思っていなかったですが、改めて「コードを書くときの意思決定と、スプリントレトロスペクティブの手法を考えるときの意思決定に一貫性があるのか?」と問われてみると、意思決定の一貫性について何も考慮できていなかったと気付くことができました。こういった意思決定の一貫性についてはカルチャーを浸透させることによって企業全体の意思決定に一貫性を持たせていくアプローチがあるかなと思いますが、紹介されていたメタフレームワークではもっと細かい粒度でも Why?(なぜその意思決定になるのか)を明記しておくことによって、チーム全体の過去から未来に渡る意思決定に一貫性を持たせようとしている、という解釈をしました。難解なセッションだったので、もう少し自分でも考えたり他の人と解釈をディスカッションしてみたいなと思いました。

新人マネージャーサバイバルガイド - 使いやすい便利なマネージャーになろう

hub.attractor.co.jp

まず本題の前にDynamic Reteaming: The Art and Wisdom of Changing Teamsを翻訳中というアナウンスがありました。RSGT2024のキーノートから気になっていた本なのでとても楽しみです! マネージャーが常に余裕を持っておくことの重要性について改めて認識したものの、周りのマネージャーを見るとやっぱり忙しそうな印象が強い人も多いので、いざ自分がやってみると忙しくしないこと自体難易度高いことなんだろうと思いました。

《ゴールとイテレーションとTDDで上手くいくプレゼン作成術》

www.docswell.com

1日目の長沢さんのセッションを聞いたときに、スライドが綺麗な上にわかりやすくて驚いていてプレゼン作成術が気になったため聞きに行きました。 イテレーティブに作るところやTDDなどプロダクトづくりと共通することも多く、非常に納得感の高いプレゼンでした。ちょうど今週にLTで喋る機会もあるので、早速このセッションで学んだプレゼン作成術を試してみたいと思います。

保育士チームが実践している連続的・多面的な観察を共有するためのふりかえり

speakerdeck.com

まず夫婦での共同登壇ということで普段の会話からお互いの現場での学びを話していそうなのが伺えて、とても素敵だなと思いました。保育士さんが実践している観察はとても熟達していて、仮説を立てて観察から検証することをとても自然に楽しそうに行われている様子を見て、スクラムマスターとして襟を正す思いがしました。 今回は保育士さんから学ぶことの紹介でしたが、アジャイル界隈ではよく軍隊であったりパイロットであったり他の職種の方から学びを得ることがよく行われていると思います。改めて学びを得てきた職種を考えてみると、不確実性が高かったり予測できなかった現実に素早く対応しなくてはならないところが多いのではないかなと思いました。時代が進むにつれプロダクトづくりにおける不確実性が増えていく中でも上手く現実に対応したときに、もともと不確実性が高かった職種(子どもなんて不確実性の塊ですよね)から学ぶことはとても良いプラクティスなんだなと実感しました。もしかしたら不確実性が元々高かった職種を探してみると、まだまだ学びが残っているかもしれないですね。

プロダクトマネージャーこそがリーダーだった!? リーダーシップ論から見るPdMとスクラムのいびつな関係

speakerdeck.com

このセッションはスピーカーのbonotakeさんが研究している内容を共有するという内容でした。最後は「PdMとスクラムチームの適合性だけを考慮するとフィーチャーファクトリーでも問題ない、という結論になってしまう。でも、それが本当に問題なのかどうかって科学的に実証してみないと分からないよね。」という締めくくりで、次の発表で実証結果を聞くのがとても楽しみになりました。 セッション中のコメントでも多く見られた「PdMがスーパーマンだったらフィーチャーファクトリーでも上手くいきそう」と私も同感でした。 それと同時にスクラムチームもフィーチャーファクトリーでありつつも、ちゃんと技術的負債を貯め込まないスキルが求められるので、どちらにも求められるハードルは高そうだなというのが私の印象です。

セッション後の飲み会で

2日目の夜にはRSGTに参加していた複数人で飲みながらお互いの現場について話しました。セッションでは学びを得る話や他の現場で上手くいったことを聞くことが多いですが、クローズな場では実際に今困っていることだったり直近大変だった話が多いため、改めて自分だけじゃなくてみんな苦労しているんだなと実感することができました。特に色んな人が積極的に発信したり登壇している会社さんは、勝手に「会社全体が上手くいっているんだろうなぁ」と雲の上の存在のように見てしまっていたんですが、その中でも苦労している話などを聞くと現場は違うけど一緒に頑張ろう、というモチベーションが湧いてきました。

おわりに

以上、Day2での学びと感想でした。 Day3の記事も後日投稿しますので、ぜひそちらもご覧ください!