こんにちは、QAエンジニアのyamaeriです。 昨年に引き続き、今年も8月と9月にQAエンジニアのインターンシップを開催しました。その内容についてお伝えしていきます。 QAは「Quality Assurance(品質保証)」を略したもので、QAエンジニアとは品質保証をするエンジニアのことを指しています。 また、昨年のインターンシップの様子は本記事の末尾にリンクがありますので、興味がある方はそちらもご覧ください。
インターンシップの目的
近年、QAエンジニアのインターンシップを開催する企業も増えてきていますが、それでもQAエンジニアという職種は他のエンジニア職に比べると、世の中にはまだまだ知られていません。 特に学生の皆様は「QAエンジニア」という言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのような仕事をしているのかまでは知らない方も多いと思います。 しかしさまざまなソフトウェアやデバイスが開発されていく中で、品質を担保するという仕事はより重要なものとなってきています。そこで、freeeではまずは学生の皆様にQAエンジニアとはなんなのかを知ってもらいたいという思いから、QAエンジニアの業務を体験できるインターンシップを実施しました。
インターンシップのコンテンツ
インターンシップは2週間実施しました。基本的には前回のコンテンツを踏襲していますが、昨年の学生の皆様やインターンに関わった社員からのフィードバックをもとに改善をしたり、新たな試みを取り入れたりしています。
- 座学
ソフトウェア開発のプロセスや、テスト技法について学ぶパートです。QAエンジニアが開発工程の中でどこにどのように関わっているか、どのような知識を持って仕事をしているかを学びます。ここで習ったテスト技法を実際に演習問題で解いてもらったり、学生同士で意見交換してもらうことで、テスト技法について理解を深められるようになっています。 - リスク洗い出し会
これは今年初の試みです。freee社内では開発が始まる前に事前に想定されるリスクを洗い出し、関係者間で確認を行う会があります。学生の皆様にもぜひ体験してもらいたいと考え盛り込みました。 - ハンズオン
実際のfreeeのプロダクトであるfreee人事労務を使って、座学で学んだことを活かしながらQAの仕事を体験してもらいます。学生の皆様には仕様書を読んでもらい、そこからテスト分析、テスト設計、テスト実行などの一連の流れを実施してもらいます。 - トーク
QAエンジニアの中でもジュニア、ミドル、シニアのレベルそれぞれの方から、どんな仕事をしているのか、どんなキャリアを歩んできたのか、今後どうなっていきたいのかなどを話していただく場を設けました。 また、QAエンジニアが仕事上で関わることの多いPD(プロダクトデザイナー)やPM(プロダクトマネージャー)、開発エンジニアにも登壇いただき、それぞれどのような仕事をしているのか、QAエンジニアとはどのような関わりがあるのか、QAエンジニアに求めていることなどを話していただくことでQAエンジニアへの理解を深めてもらいます。 - プレゼン大会
インターンシップの集大成として、学生に「QAエンジニアの魅力を伝える」発表をしてもらいます。
大まかなスケジュールは下記の画像の通りです。最初の3日間で座学、その後はハンズオン、最終日はプレゼン大会という構成になっています。
いざ、インターンシップ
ありがたいことに、QAエンジニアのインターンシップへ多数のエントリーをいただきました。 皆様のエントリーシートに目を通し、面接を経て、最終的に16名の学生にインターンシップに参加していただくことになりました。地方の学生でも参加しやすいよう、今年も完全オンラインでの実施です。 オンラインでもサポート体制はばっちり整っています。学生2人に対してメンターが2人つく形で、毎日フォローの時間を設けています。freeeのことで気になること、その日に学んだ中での疑問点などを聞けたり、QAエンジニア社員とも気軽にコミュニケーションが取れるため、freeeの雰囲気を感じてもらえたと思います。
オリエンテーションと座学
インターンシップ初日はPCのセットアップやスケジュール説明、座学を実施していたため、「学生同士で話す機会がない」というフィードバックをいただきました。そこで、それ以降は学生同士で座学で学んだ内容を議論する場を設けたり、座学講師と雑談をする場を設けたりするなどして、学生同士の繋がりも生まれるように意識しました。
ハンズオン
座学のパートが終わるといよいよハンズオンです。今年も学生2人1組でハンズオンに取り組んでもらいました。 仕様書を読んでもらい、各グループごとにどのようなテストが必要かを話し合いつつ設計してもらいます。 昨年はメンターがフォローする時間を多く設けていましたが、今年は質問があった際はSlackチャネルに投稿してもらい、他の学生や自分の担当メンター以外の人にも投稿が見えるようにしました。 仕様書は下記のような形で渡されます。読んだだけではおそらく理解するのは難しいので、仕様書を読みながらプロダクトを触ってみるグループが多かったようです。
リスク洗い出し会
ハンズオンの中の1つのコンテンツとして、今年はリスク洗い出し会を実施しました。freeeではさまざまなサービスを提供しており、新しい機能を開発すると他のサービスや同じサービス内の他の箇所に影響を及ぼす可能性があります。リスク洗い出し会は、プロダクト内の一部の箇所に変更がある場合、どのような懸念点があるか、また予想される影響を関係者が認識して対処方法を考えているかなどを確認する場です。 1回目のハンズオンのリスク洗い出し会では、社員2人がそれぞれQAエンジニア、開発エンジニアといった役割を想定し、実際のリスク洗い出し会に近い形で2人で会話をする場面を学生の皆様に見学してもらいました。 2回目のハンズオンのリスク洗い出し会は、学生の皆さんが実際にQAエンジニアになったつもりで主体的にリスク洗い出し会に参加してもらいました。ほとんど触ったことのないプロダクトで仕様もわからない部分が多いかもしれないなか、学生の皆様に積極的に取り組んでもらえたと思います。
トーク
今年もさまざまな人にトークに登壇してもらいました。どのようにfreeeを知ったのか、どうしてfreeeに入社しようと思ったのか、どのプロダクトを担当しているのか、やりがいは何か、今までのキャリア、これからのキャリアについて考えていることなどを複数の社員に話してもらいました。 学生の皆様にQAエンジニアとしてのキャリアについて考えてもらうことはもちろん、開発チームの中でQAがどのように動いているのかがうまく伝わったかなと思っています。
老後のことを語ってくれる社員もいました。
引退したら、フィリピンあたりでのんびり暮らすのもいいなあ
プレゼン大会
2人1組の各チームで「QAエンジニアの魅力を伝える」プレゼンテーションスライドを作成してもらい、発表してもらいました。チームごとに内容やまとめ方も違っていて、とても楽しい大会となりました。 エンジニアトークで印象に残った言葉を挙げてくれたチームもありました。
QAエンジニアのインターンシップを通して感じたことも発表されており、社員も自分達の役割の大切さを再認識しました。
インターンを実施してみて
学生からのアンケート回答結果
インターンシップ終了後、学生の皆様にはアンケートに回答してもらいました。その結果、インターンシップに参加した満足度は1~10のスコアで表すと9点が2人、10点が14人という、大変満足してもらえたことが伺える結果となりました。 また、インターンシップに参加した学生16名全員がfreeeの選考を希望してくれました。
いくつか学生の感想を抜粋したものを載せます。
- QAエンジニアという職種への理解、開発そのものの流れ、freeeという会社の雰囲気を余すことなく知ることのできる機会になった
- 序盤での座学では、QAに関する基本的な考え方をインプットできて、不安がなくなり、ハンズオンでの指針を立てることができました。
- 座談会やメンターの方とのコミュニケーションでは、freeeさんの風通しの良さや、開発過程全体の雰囲気を感じることができました。
- 最終日のプレゼン大会では、二週間で学んだQAエンジニアに関する知識をスライドにまとめることで整理することができ、チームの人や他のチームの人ともQAエンジニアに対する理解を共有することができました。
- インプット、アウトプットの機会を大変多く設けていただいて本当に学びが多かったです
- 序盤の座学は大変でした…ハンズオンが始まってから急激に学んできたテスト技法が使える!!ってなって成長感が指数関数的に伸びた実感が得られました!2回目のハンズオンが結構悔しいので,ハンズオンもう一回やりたいです!
なんと、もう一度ハンズオンに取り組みたいという声もありました。そう思っていただけてとても嬉しいです。
お疲れ様でした!
インターンシップが無事に終わり、実行メンバー内で振り返りも行いました。 大まかな構成自体は昨年から大きくは変えていませんが、今回のインターンでは資料をより学生にわかりやすくしたり、社員側の負担も軽減するなど、昨年の反省点を活かしてより良いインターンシップになったと思います。 一方で、さらに改善できる点も既にいくつか上がっています。次回のインターンシップ実施の際には、さらに進化したコンテンツで皆様にQAエンジニアを知ってもらえるよう頑張っていきたいと思います。
昨年のインターンの様子
freeeではQAエンジニアを募集しています
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