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SESで働いていたフリーランスエンジニアがfreeeに入社して感じたこと、これからのこと

はじめまして、freeeでアプリケーションエンジニアをしている小田 @monaca です。 この記事は、freee Developers Advent Calendar の17日目の記事です。

ここでは、SESが主な業態のフリーランスだった私がfreeeに入社後の4ヶ月間で経験したことや感じたことを書きたいと思います。

目次

  • SESフリーランスからfreeeへの転職
  • freeeに入ってからの働き方
  • 仕事スタイルの変化
  • 技術について
  • 今後やりたいこと

仕事場の風景写真

SESフリーランスからfreeeへの転職

私は今年(2021年)の8月にfreeeに入社しました。それまでは、SESが主のフリーランス(個人事業主)として8年間様々なお客様の組織に入り開発業務をしてきました。 私は20年以上愛知県に住んでいて、その土地柄なのかフリーランスの前半では自動車関連事業のお客様の仕事をすることが多くJava等を使ったレガシーシステムの開発が多かったです。

直近4年間くらいは主にソーシャルゲーム事業やWeb制作主体のお客様のもとで仕事をしてきました。 これらの仕事では、バックエンドがPHPでフロントエンドがJavaScriptのパターンが殆どで、たまにPythonを使った機械学習エンジニアリングやC/C++言語を使ったデジタル信号処理開発の仕事も担当しました。フリーランスになる前は家電メーカーで生産管理システムを開発・導入していました。

ここまで読んで感じた方もいらっしゃると思いますが、私はエンジニアとしてはシニアな分類に入ると思います。

freeeに入ったきっかけ

フリーランスだったときは、仕事内容や報酬に満足していたので今後会社員になることは100%ないだろうと考えていました。 きっかけは、今年の4月にfreeeの採用担当の方からSNS経由でカジュアル面談の誘いを受けたことでした。 受信したメッセージが丁寧で、さらに文章から熱量を感じたので「話だけは聞こう」と思って面談を受けました。 その後は、企業価値やその取り組みにある価値を届けきるという考え方、アプリストアを運営していることが心に刺さり選考を進み、そのときのお客さんとの契約更新の前には進路を決めたかったので無理を言って最終面接の翌々日にはオファーの連絡を貰いました。 現在は、アプリストアとアプリ用のPublic APIを開発するLEGOチームでエンジニアとして働いています。

freeeに入ってからの働き方

freeeに入社してからの働き方は、やりたかったアプリストアの開発に携われるようになりましたがチームが東京にあるため愛知在住の私はフルリモートでの参画になりました。現在は、新型コロナウィルスの感染者数が落ち着いていることもあり月に1度東京のオフィスに出社して対面でやるMtgなどに参加しています。 現在チーム全員がほぼリモートワーク状態ですが、今後出社の頻度が高くなっても愛知在住の私の東京出社の頻度は上がらないと考えているのでJM(ジャーマネ:freeeではチームのマネージャーのことをジャーマネといいます)と相談して、遠隔でもチーム運営上のコミュニケーションロスを最小限にする施策を考えているところです。

一方で、愛知県には中部支社オフィスがあるので隔週ペースでそちらにも出社しています。中部支社には、misokatsuチームのメンバーが働いていてアプリストアと異なる領域の仕事をしています。 領域は違えど同じ愛知県民、交流したいし、チーム間の触媒になって技術交流や新しい仕事の領域を作ることができないかメンバー同士で会話しているところです。

フリーランス時代では、お客様のオフィスに常駐して様々な仕事をしていましたが、現在は物理的にも活動範囲とやること・やりたいことが増して働くモチベーションが以前より増えたように感じています。いままでは、客先のオフィスだけが価値を届けられる場所でしたが、freeeのプロダクトを利用してくれるたくさんのアプリ開発者やエンドユーザーの方たちに新しい価値を届けることが可能な現在はとても刺激的です。

仕事スタイルの変化

フリーランスだったときの成果は、常駐先のお客様に価値を届けることでした(その先にいるエンドユーザーにも価値を届けますがウェイトは一番近いお客様への価値提供だと考えていました)。そのために取り得る手段は、お客様によりますが協業社として与えられた範囲での活動でした。 freeeに入社してからは、自分の判断で興味のあるテーマのワーキンググループに参加したり、チーム外のプロダクトにPull Requestを出したりすることができます。そして、この記事のように自分から会社の開発者ブログで記事を書くこともできます。考えたことを表現したり成果を共有したい人に合う環境だと思います(全体的に技術レベルが高いので、そこに参画してやっていけるだろうかというハードルの高さを感じることはありますが・・・気にしなくて良いと言われているのでそうしています)。 それと、他の会社に入社した場合でもそうだと思いますが自分の活動がエンドユーザーや会社組織に貢献できる快感を久しく感じていなかったことなので新鮮だったりします。

あとは、自分固有の感想かもしれませんが、SESの標準稼働時間(いわゆる140時間±20時間とか)についての気遣いが無くなったことで、時間的に余裕をもった仕事や余暇の時間を過ごすことができるようになりました。今の自分にとって、やりたいことをやりたいだけできる環境です。

技術について

(フリーランス時代の)直近の職場では、バックエンドにPHP、フロントにJavaScript(Vue.js)でしたが、freeeではバックエンドがRuby(on rails)、フロントがJavaScript(React)を使っています。 PHPのフレームワークには、Laravelを使っていたのでRuby on railsには親しみを感じています。フロントのReactにもそんなに違和感なく入れたと思います。 バックエンド、フロントエンド双方のコードを書くのが好きなので、自分にとっていまの環境は最高だと思います。

一方でfreeeの会計システムは巨大なシステムで、インフラを含めてやりたいことを実行するために情報を探すのが大変なこともよくあります。情報が沢山あるのですが、どこに何の情報があるのか分からないことも多々あります。自分メモで情報整理していますが、そういったものも社内で共有する仕組みがあるので、共有できることをモチベーションに仕事をしていこうと思います。

また、私が携わるAPI開発の特徴だと思いますが、APIのエンドポイントから複数のfreeeのサービスにアクセスするので、開発時にはそれぞれの環境を使い日々知らないこと(そのとき知ったこと)に遭遇しています。

freeeでは、年に一度、開発合宿があり各々が普段の開発から離れて自由に価値を提供できるイベントがあります。先月はちょうど合宿がある月でした。 今回、私は初めての参加でしたがRust言語を使ったPublic APIのSDKを実装してオープンソースで公開しましたhttps://github.com/flipfrog/freee-accounting-sdk-rust。 Rustを使うのは初めてだったのですが、こういったことができるのもfreeeの特徴のひとつだと思っています。 こちらについては、まだSDKのベース部分の実装までですが、今後実装を進めるとともにこのDevelopers Blogでも内容を共有できればと思っています。

今後やりたいこと

いままでは、作ったシステムを利用するエンドユーザーからの声を直接感じることが少なかったのですが、現在の自分には様々な反応を得る機会があります。 自分が作ったものがどう世の中で使われて活躍するのかを今後見ていきたいです。 私がAPI開発に携わりたかった理由の一つとして、点と点を結んで線を作ることがあります。 いままで、点だけだった事それぞれが繋がれば社会を少し良くすることができるのではないかと思っています。

そのために、継続的な開発や改善でAPIを使った開発体験を向上させ、API開発の選択肢を増すために先に公開したAPIのSDKをアップデートし、プロダクト利用者の裾野を広げていきたいと思っています。 また、自分たちの開発体験を向上させるために、地方の社員が東京本社のメンバーと同等の開発体験ができるような環境をチームで作れるよう、実験的な試みにも関わっていきたいと考えています。

明日はtdtdsさん

明日はtdtdsさんが障害訓練のことを書いてくれます!お楽しみに!!!