こんにちは、PRのイチダです。今回はUIや開発面での話題ということで、Developers Blogにお邪魔させていただきます。
国内最大級のアクセシビリティカンファレンス 、「Japan Accessibility Conference(JAC)」〜アクセシビリティのこれまでとこれから〜 に参加してきました! 社員が登壇したセッションのレポートを通して、freeeが、全ての人にfreeeの実現する価値を届けるために目指していることを紹介していきます。
Yahoo! 、サイボウズ、サイバーエージェント など各社の講演やYahoo!Koreaの元CEOであるKim Jinsoo氏の基調講演など、アクセシビリティの牽引者たちが揃って講演をする、アクセシビリティ好き(?)垂涎ものの大規模!豪華!なイベントでした。freeeからは社内のアクセシビリティ第一人者、MAGIこと伊原力也が登壇しました。
アクセシビリティって何?
ここまでアクセシビリティと連呼してきましたが、そもそもアクセシビリティとは何なのでしょうか。
プレゼン冒頭の、『アクセシビリティに何らか取り組んでいるか?』という伊原の問いかけに、「アクセシビリティを実践している」と手を挙げたのは会場の中の3割5分。
しかし、アクセシビリティとは
実は会場のほとんどの人が実践しているものだそうなのです。
それは、ウェブ自体が圧倒的にアクセシビリティを実現しているから。
例えば店で洋服を買いたいとき、店に移動しなければなりませんよね。 そこには歩く、電車に乗る、駅の表示を見る...など、様々な障害があるんです。
しかしネット通販であれば、歩かなくても、電車に乗らなくても、駅の表示を見なくても、インターネットでアクセスすることによって自宅から洋服を買うことができます。 物理的に移動することに伴う障害を取り除いていますね。
つまり、ネット通販はアクセシビリティを実現しているのです!
「使いやすさ」とはどう違うの?
では、アクセシビリティは「使いやすさ」(ユーザビリティというそうです)とは何が違うのでしょう?
ユーザビリティはある状況での使える度、 アクセシビリティは使える度合いの広さとのこと。
つまりアクセシビリティは...
障がい者・高齢者のためだけではなく、腱鞘炎などトラブルで一時的にサイトが使えない人にも使いやすい。 つまりアクセシビリティとは、使える!と感じる人の範囲が増えることと言えるそうです。
では、どうアクセシビリティを上げていくの?
まずは人間に理解しやすくするために、
- 見やすい、聞きやすくする
- 誰でも操作できるようにする
- 読みやすく、予測ができるようにする
次に、機械側で対応しやすくするために、どんな状況にも応用できるようにします。
目の見えない方は、音声読み上げなどのデバイスを各自使います。例えば電子書籍で音声読み上げ機能を行うと、目次や見出しを読み上げてくれたりします。
これは、コンピュータのプログラムに「これは見出しですよ」と教えている印があるから「見出し」と読み上げられるのです(HTMLのマークアップで実現されています)。
つまり、最も多くの人に伝わるものは音声でも画像でもなくテキストなので、「これは見出しだよ!」とコンピュータのプログラムにしっかり示すことが大事なのだそうです!
こう聞くと既に実践しているものだったり、小さな工夫からすぐに始められるものばかりですね!!これを知っているだけでも役に立ちそうです。
それって...?
確かに、全ての人が使えるようにって大事だよね。 でもそれってただの正論じゃない?利益を上げなければならない、会社としてやるべきことなの?という疑問が浮かぶのは当然のこと。伊原はビジネスの観点からアクセシビリティを進める意味を解説していきます。
Q:でもアクセシビリティって利益につながるの??
A:まず、高齢者の方や弱視の方など、これまでウェブページを見るのが難しかった客層も取りこぼさなくなります。これは単純にアクセス数の母数が増えるという点で利益につながります。
Q:守りのイメージだよね。もっと攻めたくない?
A:テキストで書くと他サービスが情報を取得しやすいので取り上げられやすくなります。また音声読み上げの機能の実装など、ウェブコンテンツの可能性を広げる攻めの一手になります。
Q:コストがかかりそうじゃない?
A:アクセシビリティは幅広い環境に全体適応させる考え方なので、モバイルごとやデバイスごと、バージョンごとの個別対応が減ります。つまり、一貫した開発になるので、個別対応が減るため改良やメンテナンスがより簡単に終わり、長期的にはかかるコストが減ります。
Q:それって、今やらなきゃいけないの?
A:アメリカやカナダ、韓国など全世界的に法制化されてきていて、国によってはアクセシビリティがないと罰金を取られる国もあります。日本も法制化を進めていく動きなので、今やるべきなんです。
なるほど、ITをビジネスにしているからこそ、アクセシビリティを上げる意味があるんですね。ただ社会的意義があるからやろうということではないと知りました...!
これからのfreee
実はMAGIさんはアクセシビリティの専門家で、今年10月に入社したばかり。アクセシビリティの概念を、全社員向けに毎週行われる社内情報共有会「all hands」や社内SNSを通じて、社内にものすごい説得力で広めてくれました。
freeeはミッションである「スモールビジネスに携わるすべての人が創造的な活動にフォーカスできるよう」を胸に、文字通り「すべての人」にプロダクトを届けられるように進んでいきます。
全ての人がビジネスしやすくなる世界を実現するために、freeeにあなたもジョインしてみませんか?