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「第51回 情報科学若手の会」に参加してきました。

会計フリーのエンジニアをしている id:him0 です。2018/10/06~08 に軽井沢で行われた、「第51回 情報科学若手の会」に社会人2年目の若手ということで参加してきたので、そのレポートを書きたいと思います。

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若手の会とは

情報科学若手の会は、情報処理学会の下部組織で、「情報科学に携わる学生、若手研究者、社会人のディスカッションと交流の会」ということで、年に1回合宿形式の発表会を運営している組織だそうです。運営は参加者がリレー形式行っており、今回が51回目ということで50年以上の歴史があるようです。すごい

発表内容の分野は、互いの交流を深めることで新たな発想が生まれることを期待し、情報に関わる幅広い分野から募る形を取っており、今年の発表内容は、ネットワーク系、セキュリティ、アルゴリズム、機械学習、量子コンピュータ、Web から、データセンター(物理)までホントにさまざまでした。

参加者層に関しては、社会人と学生の割合が1:1で、中には高校生と自称若手(本人たち談)が数名という構成でした。

freee はスポンサーというかたちで、参加させていただき、自分はスポンサー枠での発表を行いました。

こんな発表がありました

自分が気になった発表を紹介したいと思います。

リバースエンジニアリング

speakerdeck.com

難しくて一部しか理解できなかったので、下手な感想は言えないのですが、難読化とコンパイラ振る舞いは深い関わりがあることが分かりました。全く知らない世界のことが聞けて面白かったので、じっくり資料を再度見直してみようと思います。

コンテナデータセンタ

データセンターが所有したいという気持ちから、コンテナ買って、建築法調べたり、土地買って、内装作って、サーバ入れて...圧倒的な行動力に驚きました。まさに情熱

我々が普段使っているクラウドリソースも神の御業で提供されているわけじゃなくて、裏側ではこんな文字通り泥臭い作業が行われているんだよなと考えさせられました。

量子コンピュータ

量子コンピュータに対するふわふわしたイメージを整理するような内容で、分かりやすく興味深かったです。

量子コンピュータで扱うことができるという問題は、汎用コンピュータで可能な処理の中でも、限られており、量子コンピュータはアクセラレーションユニットとして使うことが主流になりそうだということで、自作マシンに GPU 感覚で、量子コンピューティングユニット刺すとか、PaaS で量子コンピュータリソースを借りるみたいな未来が来るのかなーと妄想していました。

CTF (Capture the flag)

CTF というものの存在は知っていたのですが、規模感や研究成果からのスピード感、0 day Attack の発見など、第一線にいる方からそのような話が聞けたのは興味深かったです。

参加者は、ほとんど学生で、社会人だと CTF の訓練する余裕ないという話は、なるほどなと思いました。

脳科学と深層学習

脳科学が Neural Network の発想を生み、その実装の再現が脳科振る舞いの解明にひらめきを与えているという相互作用の話は聞いていて非常にワクワクする話だなと思いました。

脳の振る舞いの未知の部分がまだまだあって、まだまだ脳と同じ振る舞いという次元にはただどり付けないという話で、まだまだ機械学習の発展余地はあること、また、人間の脳ってすげええって思いました。

高校生のLT

実際に問題解決のために、物理デバイスを作る話だったり、ソフトウェアを作る話だったりと高校生がこんなばりばりものづくりする時代なのかと、真の若手の勢いにすごく驚きました。

こんな発表をしてきた

スポンサー枠ということで、発表時間をいただいたので、自分はエンジニアが増える中で、どうやって開発速度を上げていくか、会計フリーの開発チームが取り組む「開発速度を支える取り組み」の紹介を行いました。

speakerdeck.com

互いの交流を深めることで新たな発想が生まれる

これからの進路を今考えているという学生の方もいて、いろいろな進路に進んだ先人からいろいろ聞いてこれからを決めたといった言ったのが印象的でした。

自分の話をすると、深層学習の特性等の話はプロダクトに活かせるのでないかと思ったので、理解を深めたいと思いました。

感想

感想ブログ書かれた方に「社会人が学会発表の場の空気を思い出すいい機会」という表現をみましたが、まさにそれだなという感想です。それ見たらそれ以上の感想出てこなくなった。

真の若手のコンピュータ知識の水準がものすごく上がっているのを感じて、自分ももっと勉強しないとなとという気持ちが高まりました。

内容の深い発表もありつつ、交流イベントもプログラムに入っており、参加してとても満足のイベントでした。

久々の登壇で少し緊張もしましたが、現場でやっていることを学生に共有し興味を持ってもらえたのは、貴重な体験なのかなと思いました。

参加者の方も含め、freee の開発の現場が気になる、実際インターンしてみたいという方は、気軽にお声掛け下さい。ではでは