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エンジニアも「飛び込み経理」を経験した新卒研修

こんにちは。今年の4月にfreee株式会社のエンジニア新卒1期生として入社したkotegawaです。 今回はfreeeの新卒研修の内容をご紹介した上で、その感想をお伝えしたいと思います。

エンジニアは今年が第1期!freee新卒研修の概要

今年の新卒研修の最初の2週間は、ビジネス職で採用された新卒も含め、15人の同期たちと一緒に研修を受けることとなりました。

f:id:ymrl:20170403185305j:plain 新卒15人と社長の佐々木大輔

最初の1週目はfreeeの基礎知識や部署の紹介など、基礎的な内容の研修を受けましたが、研修の目玉コンテンツは2週目でした。 その内容は、「freeeを導入していない企業に1週間常駐し、実際のバックオフィス業務を体験させて頂く」というものです。

なぜ「freeeを導入してない企業」か

近年、freeeは多くの企業に導入していただいていますが、まだまだバックオフィス業務のスタンダードになれているというわけではありません。 そこで、バックオフィス業務がどんなものか、リアルを知ることができるだろう、という意図から「freeeを導入していない企業」に常駐させていただくという内容の研修になりました。

正直、研修を受ける前は「研修を早く終わらせてコード書きたい」という思いでいっぱいでした。 しかし、この研修2週目の大胆で実践的な内容を聞いてからは、「この会社やっぱり面白いな」と感じると共に、常駐研修が楽しみになりました。

バックオフィス常駐研修の具体的な内容

バックオフィス常駐研修をスタートするにあたり、freeeからの「こんなスケジュールで〇〇をしてきてください」というような具体的な指示はありませんでした。

研修担当の社員から伝えられたのは、「全力で業務を手伝わせてもらって、学んだことをプレゼン資料とレポートに落とし込んでこい」ということくらいです。

常駐研修では15人の新卒同期が6つのグループに分けられ、それぞれ別々の会社に訪問させて頂くことになりました。(チーム構成は、エンジニアとビジネス職の新卒が満遍なく振り分けられていました。)

訪問先の6社は、

  • 飲食店におしぼりをレンタルする会社
  • 個人指導塾
  • 印刷会社

など、それぞれ業種や規模もバラバラです。

僕達のグループは、僕のほかにビジネス職の2人を加えた3人で、株式会社ビデオマーケットという映像配信のWebサービスを行っている会社に常駐することとなりました。

1週間の常駐期間でやったこと

常駐期間中に行ったのは、主に次の2つです。

  1. バックオフィス業務のお手伝い
  2. 日頃のバックオフィス業務についてのヒアリング

お手伝いした業務はどれも大変でした。 しかし、手伝った領域は経理や人事業務のまだほんの一部だと考えると、バックオフィス業務に携わる方の忙しさは想像以上だと感じました。

たとえば印象に残っているのはビデオの仕分け作業。

f:id:kote15:20170511162256j:plain ビデオ仕分け作業の様子

写真に載っている物だけでも、段ボールの中を含めて1000本以上のマスターテープがあります。

これらのテープがどの段ボールに入っているかを管理するために、一つ一つExcelに記載する作業を、半日ほど掛けて行いました。

業務効率化の提案も

他にも様々な業務を体験させて頂きましたが、その体験を通じて実際に業務を効率化してもらえるような提案もさせていただきました。

具体的にいうと、「押印管理票」という紙と印鑑で管理されている台帳を、紙を使わずにGoogleフォーム・スプレッドシートだけの管理に変えていただけたことです。

Googleフォームに書いたものがGoogleスプレッドシートに転記されるだけの簡単なものですが、実際に経理の方にご紹介し作って活用して頂いた所、いつでもどこでも更新や保存、承認ができるクラウドの簡単さを実感して頂けました。

f:id:kote15:20170511161937p:plain 紙で書いていた情報をGoogleフォームに(イメージ)

実際のところ、研修に行く前の僕は「世の中から紙をなくしたい」「全部クラウドにしたほうが絶対効率的だ」というような思いを持っていました。

ただ外部の会社さまでの常駐研修を通じて実際に業務の全体像を見た時に、紙や印鑑を使ったほうが効率的であったり、法律的にクラウド化するのが難しいところがたくさんあるということを知りました。

そんな中で業務の一部分だけ切り取ってクラウド化してもらったとしても、効果は限定的かもしれません。

ですが、情報を管理する方法の1つとして、クラウドという手段があると実感して頂いたことには価値があると思っています。

なによりも、実際にフォームを作っていただいた経理の福原様に、「色々なことに応用できそうだね」と笑って喜んで頂けたのが嬉しかったです。

f:id:kote15:20170511161605p:plain ビデオマーケット経理担当の福原様(中央右)と僕(中央左)、ビジネス職新卒(両端)の一枚。 他社の新卒にも関わらず、直属の後輩のように親切に接してくださり、1週間お世話になりました。

エンジニアとして得たもの

これからエンジニアとしてバックオフィス業務の効率化を目指していく中で、実際の業務を伺ったり体験したりできたことは財産になりました。

わかりやすいところで言うと、業務フローがより明確にイメージできるようになったので、よりスムーズに実装にとりかかることができるようになりましたが、研修で得たのはそれだけではありませんでした。

バックオフィスの最前線で働く方々が、どれだけ必死で、全力で業務と向かい合っているかを知ることができたのは、大きな収穫だったと思っています。

僕が元々freeeに入社を決めた最も大きな理由は、社員の優秀さやエンジニアとして成長できる環境にありました。

ですが今回の研修で色々な方に懇切丁寧に接して頂き、話を聞かせてもらう体験を通じて、シンプルに「大変な仕事、面倒な仕事を減らして役に立ちたい」、そして「そんな仕事と全力で戦っている福原様のような方々を、技術力をつけて全力でサポートしたい」と思えました。

freeeの中で自分が何をしていくべきなのか、研修前よりも明確になったように思えます。

最後に

freeeでは、エンジニア新卒を募集しています。 エンジニア新卒は僕を含めた4人が第一期となりますが、全員が違うチームでスーパーエンジニアに囲まれながら腕を磨いています。

今回の研修もいい例になっているように感じますが、ユーザーが本当に困っていること、そして本当に価値が有ることを全力で考え、議論しながらコーディングに取り組んでいく。 そんな仕事に興味を持っていただいた方は、是非エントリーしてみてください。

今回お世話になった株式会社ビデオマーケット様の紹介

今回は映像配信事業を行う株式会社ビデオマーケット様に常駐させて頂きました。

ビデオマーケット様は、2005年に設立された、現在急拡大している動画配信を行う企業です。 社名にもなっている「ビデオマーケット」という動画配信プラットフォームをはじめ、最近ではmintoというスマホ向けの動画アプリもリリースして、事業を急拡大させています。

f:id:kote15:20170511161502p:plain ビデオマーケットの想いを、高橋社長ご本人にお伺いする時間まで頂きました。沢山勉強させて頂き、感謝です。

※この記事は研修にご協力頂いた、株式会社ビデオマーケット様の許可を得て掲載しております。