こんにちは。freee顧問先管理でQAエンジニアをしているyamaeriです。 freee QA Advent Calendar2023 3日目です。
今回はグローバルチームについての紹介と、働いてみて感じた文化などについてお伝えします。
自己紹介
私は2022年4月にfreeeにQAエンジニアとして入社し、半年間はfreee会計のQAを担当していました。 QAは「Quality Assurance(品質保証)」の略で、QAエンジニアとはプロダクトを本当にリリースして大丈夫なのか、事前にプロダクトをテストする計画を立てたり、テストの実施をしたり、品質の改善に向けた活動をするエンジニアのことです。 入社して半年が経つ頃、「英語話せますか?グローバルチームがあるんだけど...」と話をいただき、グローバルチームへ異動することとなりました。それから1年以上グローバルチームでQAエンジニアとして働いています。
なぜグローバルでの開発?
海外の開発拠点を作るということで、Likha-iT(フィリピンの開発会社)がfreeeグループにジョインしています。 詳しくは過去のDevelopers Hubで書かれた下記の記事をご覧ください。
ドメスティックなプロダクトをグローバルなチームで開発するチャレンジ
何もわからないグローバルチーム
急でしたが、話をいただいた翌週から異動になり、sisigという名前のチームに参加することになりました。freeeではチームに独特な名前がついていることが多いです。ちなみにsisigはフィリピンの伝統料理で、肉と野菜を炒めてスパイシーな味付けをしたものです。 私はまだ食べたことがないので、食べたことのあるメンバーに写真をもらいました。
美味しそうですね。
卵黄を乗せることもあるようです。
私は、すでに進んでいるプロジェクトの途中から入った形なので、まずはこのプロジェクトは一体なんなのか、どういう背景があって始まったプロジェクトなのか、なぜグローバル開発をしているのか、この人は誰なのか...など多くのことをキャッチアップすることから始まりました。
英語でのコミュニケーション
プロジェクトにすでに入っていたLikha側のQAメンバーに色々と教わるのですが、全て英語でした。 freeeの前に勤めていた会社でも、仕様書の作成やテストケースの作成等、開発部内における社内文書は全て英語で作成したり読んだりしていたため、slackで文字のコミュニケーションを取る分にはそこまで大きな壁は感じませんでした。 しかし、どうしてもプロダクトの操作がよくわからない場面があったり、議論が必要な場面があったりして英語での1対1のミーティングが何度もありました。 Likhaのメンバーも、私がまだ英語に慣れていないことを気遣ってくれて、「話す速さは大丈夫か?」「わかりにくい表現はないか?」というのを頻繁に確認してくれました。 私も、うまく聞き取れなかった部分は文字に起こしてもらったり、もう一度ゆっくり話してもらうなどしてなんとかついていくのに必死でした。
英語、ちゃんと話せるようになりたい...
なんとなく相手の言っていることも聞き取れるようになり、こちらからも簡単な単語を使ってコミュニケーションが取れるようになってきました。 しかし、それでもまだ自分の英語力は不十分であると感じていました。 freeeのプロダクトは日本の法律や日本の税に関する知識が必要なものが多いです。それらをフィリピンのメンバーに対して、なぜこうなっているのか、ここはこうしないといけない、などと説明をするためには英語をもっと勉強する必要がありました。 freeeには「英語学習補助」という制度があり、グローバル開発に関わるメンバーは一定の金銭的補助を受けながら業務時間内に英語の勉強をすることができます。 私はオンライン英会話サービスを利用し、フィリピンの講師に英語を教えてもらうことで少しずつ英語力の底上げをしています。毎回違う講師を指名することで、話す速さの違う英語、発音が少し違う英語などさまざまな英語に慣れるようにしています。英会話を習い始めてから1年経ちましたが、今も続けています。
文化の違い
タガログ語での挨拶
グローバルチームに異動してから、ミーティングの終わりに「なんとかかんとか meeting! Bye!」と言っている人が複数人いました。 前半部分が何を言っているのか全然わからず、かといってなんだか聞きづらく、何度か聞いてそれっぽい単語で検索をかけたところ、 「tapos na meeting(タポスナミーティング)」 と言っていることがわかりました。 「tapos na」はタガログ語で「終わり」という意味だそうです。つまり、ミーティングこれで終わりだよ、ということをフィリピンで使われている言語であるタガログ語と英語で混ぜて挨拶していたようです。
私が入るよりも前からグローバル開発にいた人も疑問に思ってはいたけれど聞けなかったようです。タガログ語のpo~
タガログ語では「po」をつけると丁寧な意味になるそうです。私も朝の挨拶で使ってみました。
フィリピンのメンバーも「po」を使っています。
他にもいくつかタガログ語を覚えました。
magandang umaga : おはよう
magandang hapon : こんにちは
salamat po : ありがとうございます
tapos na ~~ : ~~終わり
lamok : 蚊
パーティだらけ?
2022年12月、私たちが担当していたプロダクトが無事にリリースされました。オンラインでカメラを繋ぎ、フィリピンと日本とで一緒に打ち上げパーティをしました。 リリースは一つの通過点で、リリース後もまだまだプロダクトを良くするための改善が続いていきます。早速次のプロジェクトが始まるものの、年末年始...。チームメンバーがいつ休みを取るのかを確認しました。 「今日はリリースパーティだからお休み。その次はクリスマスパーティがあるよ。その次は年末パーティ...」 フィリピンって、パーティたくさんあるんだな...と感じました。
祝日だらけ?
なんだかフィリピンの祝日が多い気がしていました。
やっぱり祝日が多いな...と感じたので数えてみたりしました。
ちょっとだけフィリピンの方が祝日が多かったです。 しかし、フィリピンではなぜか急に祝日が発生することがあるようです。
急に祝日が発生することもあり、日本より祝日がかなり多いのではないでしょうか。
グローバルチームで働いてみて
私がグローバルチームに入ってから約1年が経ちました。その間に2つの新規プロダクトのリリースにQAエンジニアとして関わることができました。 1つ目のプロダクトは、私が初めて新規リリースに向けて関わるものだったこともあり、リリース間際にかなりバタバタしました。バグが大量にある、どれから手をつけよう、どうやって優先度をつけよう、などといった問題がたくさんありました。しかしその時の振り返りや経験を活かして、2つ目のプロダクトでは下記の点に気をつけて開発に携わりました。
Severity(重篤度。どれぐらい大きな問題なのか)を判断する。どのように判断するかは事前にチーム内で合意を取り、共有しておく。
Priority(優先度。早く直すべきなのか)を判断する。優先度の高いものから実装や修正に取り組んでもらう。
事前にテストの計画を立て、フィリピン側のQAメンバーと分担する。お互いのテスト計画のレビューをしあったり、不明点があればすぐにSlackで聞いてもらうなどする。
仕様の理解が難しい部分やテストの準備で必要な部分は英語でドキュメントを残し、それを社員が誰でも参照できるようにしておく。
フィリピン側のQAメンバーはプロジェクトの後半で新しく入社した人だったのですが、「とにかくドキュメントに残す」「チーム内で情報を共有して合意をとる」などを意識した結果、プロジェクトやテストのやり方などのキャッチアップもスムーズにいき、無事にリリースすることができました。
当初はフィリピンのメンバーが多かったグローバルチームも、現在は多国籍化が進んでおり、日本オフィスにも様々な国籍のメンバーがグローバルチームのメンバーとして働いています。 言語も文化も違う人たちで集まっていますが、皆で協力してプロダクトを作り上げています。 自分自身の英語力も向上しましたし、他の国の文化に触れることができたりしてとても楽しい日々です。 グローバルチーム自体がfreee社内でもまだ若いチームなので、まだまだ改善点もあります。これからはより良いチームを目指して、グローバルなQAエンジニアとして頑張っていきたいと思います。
明日は、freee申告のQAエンジニアの金子-san が「謎解き制作にfreeeQAプロセスを適用してみた」について記事を書いてくれます。お楽しみに〜!
よい品質を〜
インターンシップに関する記事も最近書きました。ぜひご覧ください。 developers.freee.co.jp