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新メンバーを受け入れる際に大事だなと思う心構え

こんにちは、 freee でエンジニアリングマネージャーをやっている sentokun と申します。

4 月になり、新人や中途入社など新メンバーの参入など、チームの変化を感じている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな新メンバーの受け入れ時に、チームで大切にしたいと思う心構えについて記載していきます。

人と環境には相性がある!焦らずその人にあったペースで

新メンバーは、チームに参画する際とにかくできるだけ早く環境に慣れて成果を出したい!と考えると思います。特に経歴がある中途入社だと、本人は経験がある分早く成果に繋げられるはず!と考えるし、受け入れ側の視点でも、経験豊富なんだから早くキャッチアップしてくれるはず!と期待するかもしれません。

もちろんスタートダッシュが決めれれば大きいですし、そのために全力を尽くすことは大事だと思います。一方で、うまくいかない場合の大事な心構えもあります。それは、人と環境には相性があるということです。

新しい環境に慣れるまでのスピードは、今まで経験していた文化との違いがどれだけあるか、個人のタイプ的にどれだけ環境と相性がいいかなど、いろいろな要素が絡むと思います。慣れるまでの速度と本人の能力がイコールとは限りません。

引っ越しして新生活を始める場面をイメージしてみてください。

近隣に引っ越して生活圏がそこまで変わらない場合と大きく移動する場合では、新生活への負担は全然違います。周囲の環境や生活リズム、地域文化、荷物の量などなど、色々な変化があるほど、生活に慣れるまでの時間に影響するだろうということも想像できるのではないでしょうか。

新生活へ向かう際の荷物の量が違う2人の図
新生活への変化の違い

もし新メンバーが慣れるまでに時間がかかったとしても、「そういうこともあるよね」と冷静に受け止め、原因を把握して 1 つづつ潰すことが大事だと思います。焦らず着実に、自身のペースで前に進んでいきましょう!

受け入れるチーム側も、できるだけギャップとなる要因が解消できるようサポートしていきましょう!

オンボーディングはチーム改善のためのボーナスタイム

チームは時を重ねることで成熟していくものだと思います。しかし、見方を変えると現状のやっていることに慣れてしまい、改善ポイントに鈍感になっていくことがあると思います。引っ越ししてすぐは丁寧な暮らしを心がけていたけど、慣れたらだらしない生活が増えてきたなんて人もいるのではないでしょうか?

最初のうちは丁寧に食器を片付ける人
最初のうちは丁寧に食器を片付ける人

そうやってチームが改善に対して鈍感になっていくと、悪い習慣が徐々に溜まってしまうなんてこともしばしばありますよね。振り返り改善サイクルを回し続けるのは難しいものです。

一方で新メンバーは、全てが新しい状況です。素朴な目線で「なんでこうしてるんだろう?」「これわかりにくくないか?」と気付ける状況にあると思います。もし新メンバーがつぶらな瞳で問いかけてくれれば、これはチームの改善チャンスです!

また、新メンバーは、タスクの面でも改善に取り組みやすい立場にあると思います。新メンバーの最初の仕事は、大抵チームでやっていることのキャッチアップになると思います。期限の迫ったタスクをいきなり求められることはないでしょう。つまり、キャッチアップにつながるような改善タスクに着手してもいいわけです。

そう考えると、新メンバーのオンボーディング期間は、チームを改善させる要素が詰まったボーナスタイムと言ってもいいのではないかと思うんですよね。つぶらな瞳をうまく活かして、その気付きを改善に繋げられるといいのかなと思います。

ちなみに、私の所属しているチームでは、オンボーディングの最初に以下のことを伝えるようにしています。

新メンバーは、自分がチームに入る際に不便・違和感を感じることがあったら気軽に声をかけてください! 長く所属してるメンバーにとっては、自分たちがやっていることの複雑さや不自由さに鈍感になっていったりします。なので、その感覚がまだない人だからこそ気付ける課題があったりするので、ぜひ声をあげてください!

受け入れるメンバーにとっても、チームをよりよく改善できるチャンスとなります。是非新メンバーの不便さを拾い上げられるようにしていきましょう!

わからなかったら聞いて!だけではなく、ドキュメントによるコミュニケーションが大事

チーム特化の技術や構成は、新メンバーにとって把握が大変な部分です。ググっても出てこない情報も多いのでどう調べればいいのか?から入ることになります。

そんな中、もしチームが「わからないことは聞いて!」を優先してドキュメントを整備しない文化だと、新メンバーにとっては中々きついんですよね。 いつまでもやっていることの全体像がわからない、特定の人しか知らない情報が多い、場合によってはなにがわからないかもわからないといった状態も生むかもしれません。

そんな既存メンバーと新メンバーの情報差を埋めるためのツールとして、現状が把握できるドキュメントがあるとかなり効力を発揮します。

わからないことがあったら聞いて!で終わらせるのではなく、どうすればよりスムーズにわかる状態に持っていけるか?を考え、チームで改善できることに取り組むことが重要だと思います。

資料を見せる人
資料を見せる人

変化を受け入れ、楽しくチームを成長させよう!

新メンバーが入り、チームに大きな変化が起こると、各々にそれなりの負担がかかる場面もあると思います。しかし、その変化はチームが成長するために必要な変化です。成長痛も時にはあるかもしれませんが、ポジティブに変化を受け入れ改善に繋げましょう!