WWDC 2018に参加しました

こんにちは。freeeでモバイルエンジニアをしている高野です。
6/4(月)から6/8(金)にかけてサンノゼで開催された、AppleのWWDCに参加してきました。

このブログはiOSエンジニア以外の読者もいらっしゃるので、WWDCについて簡単に説明します。WWDCはAppleが毎年開催している大規模な開発者向けのカンファレンスです。国籍・性別・年齢問わず大勢の参加者が訪れます。5日間かけて、最新OSの発表やそれに含まれる新しい機能などについて説明する多くのセッションが開かれます。デザインに関するセッションも多く、エンジニアだけでなくデザイナーの参加者も居ます。

目次

今回の旅程

私は今回がWWDC初参加のため、張り切りから前のめり気味の6/1(金)に仕事を早めに切り上げ、夜の便で羽田〜サンフランシスコへ向かいました。

サンフランシスコを経由せず直接サンノゼに行っても良かったのですが、羽田からのサンノゼに行く便がなく、成田まで1時間以上かけて移動するよりは、サンフランシスコ〜サンノゼと移動した方が景色も楽しめるし良いかな、ということでサンフランシスコ行きの便にしました。

WWDC会期前後の数日でGoogleplex、Computer History Museum、Apple Park Visitor Centerなどを回ったり、サンフランシスコ市内の観光をしました。
観光に関しては後回しにするとして、まずはWWDCについてのレポートです。
少し長くなってしまいましたが、初めて行く方向けの有益そうな情報も散りばめているので、よければお読みください。

WWDC前日チェックインがオススメ

6/1(金)の昼過ぎにサンフランシスコに着き、2日かけて何箇所か観光した後、6/3(日)に会場であるSan Jose McEnery Convention Centerに行き、事前チェックインしました。チェックインは会期中もできるのですが、Keynoteの列に並んでなるべくいい席で見るためには、前日にチェックインしておく必要があります。

チェックイン時に入場カードや参加者へのお土産を受け取ります。

参加者へのお土産のLevi'sのジャケット

今年のお土産は去年と同じくLevi'sのジャケットとピンバッジでした。

WWDC会場入り口。大きくWWDC18の看板が掲げられている 会場正面の入り口です。着いた時はテンション上がりました。

事前チェックインの時、Tim Cookが会場に訪れていて写真を撮ったりできたようですが、残念ながら私は会えませんでした。

チェックインの後、Yahooのエンジニアの方が開いてくださった日本人グループの懇親会に参加しました(事前に参加していたWWDC2018日本人参加者のFacebookグループで知りました)。日本からのWWDC参加者と食事しつつ色々と交流することができ、同じホテルに滞在する方とも知り合えて良かったです(有意義な場をありがとうございました 🙏)。

WWDC初日・Keynote待ちの朝は早くて寒い

初日はKeynote、Platforms State of the Union、Apple Design Awardsがあります。
KeynoteはTim Cookも登壇し、新型のハードが発表されることもあるためメディアから最も注目される発表です。

ライブ配信もあるのでリアルタイムで見たり、翌朝メディアでキャッチアップされる方も多いのではないでしょうか。残念ながら今年はハードの発表はありませんでしたね。

まだ暗い時間帯のWWDC会場の屋外

初日ですが、私は午前3時半くらいにホテルから会場に移動し、並び始めました。
この時点ですでに100人位並んでいました。ちなみに先頭の人は夜の9時台から並んでいたらしいです。早くから並ぶ場合、特に朝方はダウンジャケットを着てもいいくらい寒くなるので注意が必要です。

ここから何時間も並びます。イベントへの期待感もあり、近くにいる他の参加者と話したりして時間を過ごしていると、そこまで辛い時間ではありませんでした。私は今回1人で参加したのですが、列の前後の人と話して仲良くなっておいたりすると、お手洗いなどでその場を離れたい時などに場所をキープしてもらいやすくなったりもします。

入場直後の様子。前に多くの参加者が溜まっている

朝の7時頃に会場の中に入れましたが、入場時に一時的に列が崩れるところがあり、油断していたら若干後ろに下がってしまいましたがまだまだ前寄りです。

ホール開場前、通路で待っている様子。多くの人で混みあっている

今度はKeynoteが行われるホールの開場を待ちます(写真左手奥が入り口)。ここで2~3時間待つのですが、整理された列という形の物がないので、結構人口密度が高くて、外にいる間よりここがしんどかったです。

ホール前で提供された朝食のビュッフェ

朝食も提供されるのですが、隙間の少ない列の中にいると取りに行くのもなかなか苦労します。長時間並ぶなら自分でパンや飲み物を持って行っておくのもアリですね。

そして・・・

ホールの中に入れた様子。奥に見えるスクリーンには数多くのアプリアイコンが表示されている

9時過ぎになり遂にホールに入りました。早くから並んだ甲斐あって、Tim Cookも立つ中央スクリーン近くの前寄りの席に座れました。ステージ正面・中央あたりの一番良い列はメディアなど向けて確保されているようで、一般参加者はどうしてもちょっと斜めの角度からになってしまうみたいですね。

ようやく落ち着いて座れたので、スクリーンに映るアイコンの中から日本のアプリを探してみると、UNIQLO、Suica、NAVITIMEを見つけました。

壇上に上がったTim Cook

そしてTim Cookの登場。近くてテンション上がります。 iOS 12、macOS Mojave、watchOS 5など新しいOSバージョンや、それらの主要な変更点が発表されます。発表内容について詳しくはGigazineさんなどを参照ください。

WWDC会場内の高速有線LANが使えるスペース。大きな机にたくさんの人が向かい、それぞれラップトップ(もちろんほとんどがMacBook)を開いている

会場にはWi-Fiも飛んでいますが、開発者がすぐに新しい物を試せるよう高速の有線LANを使えるスペースがあり、ご覧の通りかなり混雑していました。すぐ試せるようにメインのものとは別に検証用のiPhoneなどを持っていくといいですね。

2日目以降・エンジニア的にはここからが本番

屋外のビュッフェで朝食が提供され、参加者で賑わっている

朝9時から始まるセッションの開始前から、毎日朝食が提供されます。パンやフルーツ、コーヒーやオレンジジュースなど。

他にも、早朝からワークアウト系の催しがあり、参加すると特典(Beatsイヤフォンなど結構豪華なものも)がもらえたりします。会期中、こういう催しに参加すると何かにつけてピンバッジ等の特典が貰えたりするようですね。

9:00からはセッションが始まります。初日に発表された新しいOSの新機能について扱う具体的なセッションや、技術やデザインについてのセッションが4トラック程並行して行われるので、参加者は各々興味のあるセッションを選んで参加します。どのホールも大きなスクリーンや音響設備が整っており、どの席に座っても満足度は高そうでした。

前列の椅子の間から電源タップがぶら下がっている plain
席によっては、椅子の足に電源タップがついていて便利です。

セッションは夕方6時頃には終わって会場も閉館しますが、日没が夜8時半と遅いので、その後でも近場なら観光できますね。

会場までの移動方法・VTAが安い

会場までの移動手段として

  • Lyft/Uber
  • VTA(バス・ライトレール)
  • シェアサイクル
  • 近ければ徒歩

等があります。
勤務先の経費でLyftやUberを利用できる場合はそれがベストですが、個人の費用で行く場合や観光のため等、私用のため自費で移動する場合等の交通費はなるべく安く済ませたいところです。
Lyft等だと近距離移動でもチップを入れると$10前後はしてしまうので、1日に複数回利用しているとそこそこの額になりますが、VTAだと一定時間内の乗り継ぎ等含めてどこまで行っても約$2(後述するClipper Cardを使うとさらに少し安くなる)で済むので無駄な出費をかなり抑えられます。

VTAはバス以外にもライトレールという路面電車を運行しており、会場までの移動手段は充実しています。現地の人が利用するバスに乗るのも楽しいものですし、利用してみても良いかと思います。

他、Limebike等のシェアサイクルを利用するのも手ですが、自転車で歩道は走れなかったり車線の向きが日本と逆だったり少し勝手が違うのでやや注意が必要です。

道端に停められた4台のLime-s電動スクーター

免許を持っている方はこのような電動スクーター(写真はLime-s)という選択肢もありますが、最高時速20km近く出るので、特にヘルメットなしで使うのは少し危険な感じがしました。

なお、シェアサイクルもスクーターも値段的にはVTAとあまり変わらないです。

ランチは海外のエンジニアと話すチャンス

会期中は毎日ランチが配られます。日本人の知り合いを探して一緒に食べたり、セッションの内容を振り返りながら食べるのも良いですが、せっかく「Appleに関連する何らかのクリエイターである」こと位しか共通点のない人が大勢集まる場でもあるので、同じくボッチの外国人の隣に座ってカジュアルに話しかけたりしました。

某ドイツ自動車メーカーでiOSアプリを作っているエンジニアや、韓国の某盛れるカメラアプリを作っているエンジニアとも知り合い、中の話を聞くことができて面白かったです。

WWDCでは会場待ちで並んでいる時間・セッションの開始を待っている時間・ランチの時間など、別の国のエンジニアと話すチャンスが沢山あるのも魅力の一つだと思いました。

Company Storeは初日がベスト

2日目以降、Company Storeと呼ばれる、いわゆる物販がありました。私は初日最初のセッションが始まる前に行ったので十分在庫がある状態でしたが、2日目の夕方頃に再度行ったところ、売り切れている物もかなりありました。

Company Storeの様子。バックパックなどが販売されている

Bashも有り

木曜日には会場付近の広場でBashがあり、音楽ライブなども催されていました。しかも単体の野外ライブと同じくらい本格的。

Bashの様子

食事やドリンクも提供されます。ランチよりBashの食事の方が美味しかったです。

セッションについて

ARやML、Siri等目立つ発表以外にも、ユーザー目線でも嬉しいNotification周り・パスワード管理関連の変更など、セッションを聞いていくごとにとてもいい変更だなと感じることが多く、新しいハードこそ発表されませんでしたが、エンジニア的には充実した内容を聞くことができたかなと思います。

セッションの動画は翌日にはWWDCのサイトにアップロードされます。以下のページにほとんどのセッションが上がっているので、気になるものは見てみると良いと思います。

WWDC 2018 - Videos - Apple Developer

Appleはこの辺り年々オープンになっていて、今ではDevelper Accountを持っていなくてもセッション動画が視聴できますし、今年に至ってはSafari以外のブラウザでも動画を視聴することができるようになっていて素晴らしいですね。

最も印象に残ったセッション

印象に残ったものは沢山あるのですが、ここでは紹介しきれないので、見た中で最も印象に残った、Designing Fluid Interfacesのセッションについて紹介します。

developer.apple.com

iOS・iPhoneを、思考を拡張するデバイスにすべくAppleのデザイナーが考え、実践する手法やその背景にある論理を、Fluid Interfacesという言葉を用いて解きほどいていく感じの内容です。

スピーカーのプレゼンスキルの高さも相まって、私たちがなぜ普段気持ちよくAppleのデバイス(特にiPhone)を使うことができるのか、その根底にあるAppleのデザイナーの情熱のようなものに触れてグッと来るものがありました。私も自分の関わるプロダクトにあれだけの情熱を注いでいるだろうかと振り返るきっかけになるような、繰り返し見たくなるセッションでした。
自分のプロダクトをより良くするのに繋がりそうな具体的なテクニックも含まれるので、まだ観ていない方は是非観ることをオススメします。

セッション飛ばしてもLabには行くべき

Labの様子

WWDC会期中はAppleのエンジニアやデザイナーに直接質問することができるLabが多く開かれます。技術に関すること、デザインに関すること、マーケティングに関すること大体なんでも聞けます。セッションは後からでも見られますが、Labはこの場限りなので積極的に利用しました。
私は参加できなかったのですが、Appleのデザイナーに、自分のアプリのUIデザインに対してアドバイスをもらえるLabなんかもありました。

Labで貰えたXcodeのアイコンのステッカー plain
Labではこんなステッカーを貰えたりします。

最終日はあっさり

最終日は少し早く、夕方の4時くらいにはセッションが終わります。 最後は特別な催しなどはなく、スタッフに見送られながら案外素っ気なく解散となる感じでした。
私は最終日もサンノゼのホテルに宿泊しましたが、すぐにサンフランシスコに向かって観光しても良かったかなと思いました。

WWDC前後で観光

WWDCの話はここまでで、ここから少しWWDC会期前後の観光についての内容になります。会期前の3日間と、会期後の2日間で

などに行きました。 大体の位置関係はこんな感じです

WWDC2018関連観光マップ - Google マイマップ

サンフランシスコ周辺に本社があるIT企業などにも行ってみたかったですが、土日だと休み&平日でも基本的に知り合い社員のツテが無いと社屋には入れないみたいなので諦めました。定期的にオフィスツアーを開いている企業もあるそうなので、タイミングがよければ行けるかもしれませんね。

Googleplex

Googleplexの社員用自転車。各部のパーツがGoogleのロゴの配色になっている Google本社ですね。金曜日、サンフランシスコに着いてすぐに訪れました。広大な敷地の中にいくつも建物があります。建物の中はツテが無いと入れませんが、敷地内は入っても大丈夫そうでした。敷地が広いので、社員用の自転車がいたるところにあります。敷地内のコートで社員の方がビーチバレーをしていたり。

Google Mechandise Store内部の様子 次にGoogle Merchandise Storeです。Googleの敷地内にあります。Googleのデバイスやプリントボトル・Tシャツ、他にボールペンやステッカーなどお土産にしやすいものも売っています。平日は開いていないので注意が必要です。実はここでお土産を買っておきたくて金曜日に来たのでした。

Computer History Museum

Googleのすぐ近くにあるComputer History Museumでは、100年以上前の計算機から始まり、現代のコンピューターに繋がるまでの歴史を、当時の機材そのものの展示含めて見学でき、かなり感動します。

Computer History Museumに展示されるApple II Apple Ⅱや

Computer History Museumに展示されるENIGMA ENIGMAも

チケットを購入して中に入り、気づいたら4時間経っていました。まだの方は是非。

Apple Park Visitor Center

Apple Park Visitor Centerの外観。ガラスの外壁の上に屋根が載った構造 こちらはApple Park Visitor Center。

Apple本社の模型の説明をiPadで見ている様子 中にはApple本社の大きな模型が置いてあり、貸し出されるiPadをかざすとARで社屋の設計や機能が見られて楽しいです。

販売されているTシャツが展示された棚 限定Tシャツなども売られています。

残念ながら一般客は普段Apple本社の社屋には入れませんが、WWDCのスカラーシップ参加者は入る機会があったらしく、羨ましいです。

Apple本社を囲む歩道の写真。両側には木が植えられている

Googleのあるマウンテンビューもそうでしたが、Appleのあるクパチーノは高い建物が少なく、緑も多くて観光していて気持ちよかったです。(上の写真はApple本社を囲む歩道)治安もかなり良いようです。
サンノゼまでは車で20分(バスだと40分)位でしょうか。WWDCの会期中は会場付近にあるホテルの宿泊料金は高騰するので、この辺りのホテルから通っても良かったかもしれません。

サンフランシスコ周辺

WWDC会期後の土日はCaltrainでサンフランシスコに戻り、ケーブルカーに乗ってフィッシャーマンズワーフに行ってクラムチャウダーを食べたり、ゴールデンゲートブリッジに行ったりと普通の観光を楽しみました。

b8taというショップで、面白いガジェットが色々と売っているので、ここにも行きました。
サンフランシスコ以外にもいくつか店舗があるようなので、近くにあったら寄ってみると楽しいと思います。

b8ta内部の写真

現地での必携アイテムClipper Card

Clipper Card実物の写真 plain

Clipper Cardという交通系のICカードで、Caltrain・BART・VTA・Muniなどサンフランシスコやサンノゼなどで移動に使える複数の交通機関に乗ることができます。さらに、都度チケットを買うより少し安くなりますので、着いたら初日に入手しておくと便利です。大きめの駅や、Walgreenというドラッグストアチェーンで入手・チャージできます。

バスや電車の時刻表は一応事前に公式サイトなどから入手していましたが、実際現地ではほとんどiOSのMapアプリの経路案内に従って行動しましたが何も困りませんでした。

まとめ

というわけで、非常に充実した10日間でした。チケット代・渡航費・宿泊費等合わせるとかなりの額になりますが、ありがたいことに前後の観光日程以外は全て経費で行かせてもらうことができました。来年も自分や他のメンバーが参加できるように頑張るぞという気持ちです。

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