新卒プロダクトマネージャーが苦労した3つのポイント

こんにちは、タケノコプロダクトマネージャー*1のktaroです。

先日、「freeeのPMチームと語る、本当に泥臭い現場でのプロダクトマネジメント談話会」というイベントを開催しました。私を含む弊社の3名のプロダクトマネージャー(以下「PM」)(執行役員PM、エンジニア兼務PM、若手PM)が、PMのリアルな苦悩とその乗り越え方について共有させて頂きました。今回は、その中で若手PMの私がお話しした、非常にチャレンジングな体験についてご紹介させて頂きます。

突然ですが、下記の自己紹介スライド*2にてびっくりされるような事実が1点ありますが、お気づきでしょうか?

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正解は、入社1.5ヶ月目の新卒*3がPMに就任していることです。PMというロールは、その担当するプロダクトにおいて最大の責任を持つロールであり、PMの実力がプロダクトの生死を左右すると言っても過言ではありません。そんなロールに新卒を就かせるという決断を、よく弊社はしたなと自分でも思いますが、実際にチャレンジングながらも非常に有益な体験をすることができました。

丸裸でエベレストを登るようなもの

まず、なぜチャレンジングであったかというと、下記3つの能力についてゼロスタートであったからと言えます:

  • ベーススキル:会議ファシリテーション力、資料作成力、プレゼンテーション力、プロジェクトマネジメント力等
  • ドメイン理解:プロダクトが解決する課題の分野に関する深い理解。弊社の場合は中小企業のバックオフィス業務
  • PMスキル:ビジョンや戦略を作る力や、人を動かす力等

この状態でPM業をやるということは、登山初心者が丸裸でエベレストを登るようなものです。この人が当然ながら最速でエベレストを登ることができないように、ベストなプロダクト戦略を導き出すことは非常に困難です。

突然訪れた機会

そして、なぜこのような機会を得たかというと、下記3つの条件が偶然にも重なったためです:

  • 前任の方が起業し、freeeを卒業したため、空きポストができた
  • プロダクトがまだインキュベーションフェーズにあり、事業としての価値は限定的であった
  • 弊社内にプロダクトマネージャーはまだ少なく、今後増員するにあたり、育成の知見を溜める必要があった

以前からPM職に強い興味があった私にとっては、この上ないチャンスでした。

四半期開発プラン作りで四苦八苦

実際に、どれだけチャレンジングであったかを具体的なタスクを例に、上述のゼロスタート3点セットに沿って(赤裸々に)ご説明します。それは、次の四半期の開発プランを作るというタスクです。つまり、今どういったユーザーさんのどの課題を解くべきかを決め、社内の意思決定者が納得できるストーリーを作り上げ、それに沿って具体的に開発する機能と順序を3ヶ月分決めるというタスクです。

まず、このタスクを遂行する上で、ベーススキルがゼロであったために下記の様な単純な失敗をしました:

  • 関数の対象セルがズレていて開発工数の計算を間違う
  • 資料がごちゃごちゃしていて見にくい
  • 議論のファシリテーションが出来なく、真剣に心配される
  • 大人数を呼んだミーティングでグダグダしてリソースを無駄にする
  • スケジュールやタスク管理ができておらず、締め切りを過ぎてしまう

次に、ドメインの理解がゼロであったために、下記の様なことが分からず苦労しました:

  • 労務管理(給与計算freeeが対象とする分野)って何!?何が大変なの!?
  • みんな労務管理をどうやってるの?給与計算freeeを使うと何が違うの?
  • 複数の給与締日支払日設定って何で必要なの?
  • 今、給与計算freeeでは何ができて、何ができないの?
  • 労務手続きってどんなのがあるの?

そして最後に、PMスキルがゼロであったために、下記の様なことが分からず苦労しました:

  • 皆が納得するストーリーってどうやって作るの?
  • 優先度ってどうやって決めるの?AとBの機能で、どっちの方が優先度高いの?
  • 事業的にインパクトが大きいのはどのストーリー?
  • 市場は今どんな状況なの?競合の動向は?

結果として、四苦八苦しながら、いろいろの方に助けられながら、何とか開発プランを作ることができました。そして、一度この課題を乗り越えたからこそ、今の自分であれば、より短期間でより優れたものを作れる自信があります。その理由は次にご説明します。

ロールモデル登場

6ヶ月間エベレストを登り続けた後、担当プロダクトの事業的な重要性が急速にあがりました(参考プレスリリース:freee がHR事業の軸となる新サービス「人事労務 freee」を発表。人事労務に関する業務をクラウド上一気通貫で対応しHRtechを推進)。そういったこともあり、よりシニアなPMがアサインされ、私はそのPMと一緒に働くことになりました。

実は、一緒に働き始めた最初の3ヶ月間が、自分自身が最も成長できた期間であったと思います。なぜなら、そのPMは、自分が四苦八苦していたPM業の理想的な熟し方を体現していたからです。自分にとっては答え合わせのように、そのPMと自分とのギャップを目の当たりにし、自分が目指すべき姿を理解することができました。すなわち、エベレストを登頂できる人が一体どの様な人なのかを理解していないまま登るのと、具体的なイメージを持って登るのとでは、圧倒的に成長スピードが違うということではないでしょうか。一度頂上を見ずに、最初からアシスタントとして働いていたら、同じような成長は遂げられなかったと思います。

最後に

非常にチャレンジングな機会を頂いた中で、目指すべき姿を正確に理解できたことが一番の収穫であったと言えます。やはり新卒はずっと下から見上げることが多いので、中々頂上のイメージが付きづらいです。そのため、新卒には少しの間でも頂上を体験させ、合わせてロールモデルを見せてあげることで、圧倒的に早く成長するのではないでしょうか。PMに限らず、新卒を育成する機会がある方は、ぜひ試してみてください。

freeeでは大きな山にチャレンジするPMを募集しています。若手からベテランの方まで、幅広く仲間を探しておりますので、ご興味あればぜひご連絡ください(こちらより)。

*1:タケノコプロダクトマネージャー:プロダクトマネージャー(以下「PM」)の下で修行を行う者。一般的には、アシスタントPMやアソシエイトPMとも呼ぶ。筍のように早く、強く、しなやかに成長する期待の意味が込められている。

*2:イベントで使用したスライド資料は、かなり攻めた内容や表現になっておりますので(”泥臭さ”を重視したため)、公開は控えさせていただきます。

*3:実は正確には出戻り第二新卒です。freeeでインターンを経験した後、新卒で外資システム系企業に入社し、半年でfreeeに戻ってきた経緯があります。ただし、PMとはかけ離れた仕事内容でした。