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社内ポッドキャストのすすめ

社内ポッドキャストを始めました

freeeの加来(kakkunpakkun)です。

突然ですが今年からfreeeの社内でポッドキャストを始めました。

主に開発者向けに作っていて、普段録音をしている会議室の名前から「アナグマ.fm」という名前で社内で配信しています。ついこの間第7回が配信されました。

今回は社内ポッドキャストを始めた理由や、どうやって運営しているかなどを書いていこうと思います。

アナグマ.fmのロゴ。メンバーの奥さんが作ってくれました。作者はアナグマとハクビシンとタヌキの違いに悩み眠れぬ夜を過ごしたそうです

なぜ社内ポッドキャストを始めたのか

まずは何より楽しそうだったからですが、実際にアクションを起こしたのには他にも理由があります。

freeeは全社でも大きな組織になりましたが、開発組織もかなり大きくなり、一人一人の顔が分からない、誰がなにをやっているのか見えにくいという状況になってきました。

freeeは基本的にチームワークを重視している会社だと思っていて、それはfreeeの価値基準として掲げられている5つの要素の中にも “あえて共有する” という形で表現されています。

でもあまり知らない人同士で共有したりチームワークを発揮するのは大変ですよね。LTや勉強会もやってるのですが、もっと人や技術を知る場がほしい!

そういう課題についてなぜか毎週ラーメン屋で話し合っていて、そこで出たアイディアの1つが「ポッドキャストなら楽だし情報共有になっていいんじゃないか?」でした。 運営側としてはあらかじめ時間を取っておいてあとは話すだけ話して公開出来るから楽そうと考えたのです。

ポッドキャストなら聞く時間が自由になりますし、LTなどは発表者が固定されがちですがそこも運営側でゲストを指定すれば回避できるという利点もありました。

ちなみに他に出たアイディアとしては「社内技術情報新聞を発行する」というものがあったのですが、これはテキストとして残すということは結構大変で、以前にも似たような取り組みをやったことはあるのですが誤解のない表現にするようにしたり社内インタビューの内容を編集したりと非常に時間が掛かって挫折した経緯があって止めました。

えいやで始めてみよう!

そういうわけで、これまたfreeeの価値基準の1つである”アウトプット→思考”にしたがってまずはやってみて公開してみようという流れになりました。ラーメン屋で話をした人たちだけで勝手にえいやと始めることにしました。

この時、こだわり始めると何かと大変そうに思えたので、とにかく雑談でも良いのでfreeeの人を知れるということだけを目標に、とにかくさっと始めることにこだわりました。

まずは録音してみる

早速話をした3人で次の週に録音してみることにしました。 1人をゲストにして私ともう1人で司会とにぎやかしをやる感じで進めてみました。 ゲストと司会というのはRebuild.fm的な感じですね。偉大な先人がいるとそれをテンプレートとして構成を決められるのでそこも楽でした。

事前準備は出来るだけ少なくしようと思い、ゲストに話したいことをリストアップだけしてもらってそれをなぞっていくようにしています。 時間は30分から1時間以内にしようとしていて、これまでは全部1時間弱になっています。

最初は録音用にマイクを買おうという意見もあったのですが、会議室に置いてあるリモート会議用のスピーカーマイクがあるのでそれを使うことにしました。ソフトも特に編集もしないのでGarageBandを使っています。

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実際に使っているマイクです。よくオフィスで見かけるものかと思います

ちなみにアナグマ.fmという番組名は初回を収録してから決めました。これもこだわらないで済むものは出来るだけ後回しにしていった結果ですね。

あえて無編集即アップロード

もちろん無駄な話や間などもあったり聞き苦しいところもあると思うのですが、その辺りをこだわるよりまずは聞いてもらって反応を見ることの方が大事と思い、録音したものを編集するのはやめました。

編集をやるのは大変ですし時間がかかります。それをやらないことで労力がかからず運営としても継続しやすいかなと思いました。

なのでマイクや編集ソフトなども新たに準備することはありませんでした。もちろんクオリティの高いポッドキャストと比べると聞きづらい部分はありますが、耳障りな音や何言ってるかわからないことは少なかったので及第点かなと思っています。(いつか改善出来たらいいなというくらいの気持ちです)

なので、録音したらmp3化してすぐにアップしてます。 freeeはgoogle driveを使っていて、mp3の再生機能もあるのでまずはアップすれば最低限聴けるようになります。

勢いで社内向けにサイトも作り、r7kamuraさんのyattecastを利用しています。

結果、事前に話題のリストアップだけを行いあとは1時間の収録とアップロード作業だけで1回当たり1時間半も掛からずに公開出来ています。これなら続けられる気がする!

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実際のアナグマ.fmのサイト

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第1回のお知らせです。本当に何の予告もせず突然当然のように社内SNSにアップしました。社内公開なので社外では言えない話題も言えるし社内だけで通じる単語とかも使えます

月2回の更新

いろんなこだわりを捨てた分、ある程度の頻度で更新することは気にかけています。今はだいたい月に2回新規に更新するようにしています。 毎週だと運営側もゲストを選んだりスケジュール抑えたりに追われてしまう感じがありますが、1週休みを入れることも出来て余裕が生まれます。

話の内容はあまり深い技術の話ばかりになると聞く敷居が高くなるばかりなのであえて雑談っぽい話題なども増やしています。ただ、噂話などワイドショーっぽい感じにはならないように気をつけています。

収録の様子

ガイドラインの作成

なにもないとさすがに出演する人も何をどう話したら良いか分からないだろうと思ってガイドラインは作成しました。

アナグマ.fmのガイドライン

  • 基本は開発チームの “あえて共有”
  • ゆるゆる話してみる
  • プライベートの話はしたいならOK
  • あまりワイドショー的にしない
    • 噂話
    • 喜んで公開したいわけじゃないプライベート話
    • など
  • 聞きながらだったらそんなに仕事を邪魔しないので音声オンリー
  • 編集も基本しない(作成コストを低く)
  • カジュアルさを大事にしたい
  • 出演ハードルを高くしない

社内ポッドキャストをやってみて

始める時はどうしても有名なポッドキャストの二番煎じっぽくなりそうだし、新しい価値になるか不安だったりもしたのですが、えいやと始めて良かったなと思ってます。

社内で名前だけは知ってるけど何をやっているか分からない人について知ることが出来たり、思いがけない一面を知ることも出来ました。

なにより社内で時々「アナグマ.fm面白いっすね」「今度は〇〇さん呼んでくださいよ」など、ポジティブな反応がたくさんあってうれしいです。人や技術を知る場というのをちょっとでも増やせたなら良かったなと思っています。

数学について話をした回を聴いた人同士で数学の入門書を教えあったり、ツールの使い方を教えあったり実際に情報共有が進んで新しい価値が生まれたとも思っています

時間も掛からず、ながら聞きができて、情報共有も進む!と、たくさんのメリットがありました。

「ポッドキャストを始める」というとなんだか大変そうな印象がありますが、ここもfreeeの価値基準の”アウトプット→思考”に則って削れるところは削ってまずはリリースしました。

今後もマイペースに更新を続けていけたらなと思っています。

皆さんの職場でもえいやの勢いで始めてみてはいかがでしょうか?

アナグマ.fmは社内の人ならいつでも聴けるようになっています。 そうです、つまりこういうことです!↓

jobs.freee.co.jp